ということで、初心者&復帰者のためのゼロからの育成ガイド、2キャラ目はマーチャント編です。


 第0回でも書いたとおり、マーチャントはアカウント内の“おサイフ係”。他のキャラで集めてきた収集品を、倉庫を経由してマーチャントに集め、NPC相手に高く売って、それで得た資金で消耗品などを安く購入。それらを倉庫経由で各キャラが引き出して使用するという流れです。


 そのほかに、スキル「露店開設」を使って、カートの中に入れたアイテムを他のプレイヤーに販売することもできます。


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▲ちなみに、街の中に立ち並ぶ露店はほとんどがマーチャント系キャラクターのもの(マーチャント系以外では、スーパーノービスで「露店開設」を習得することができます)。


 これ以外にも、マーチャントに資金を集める理由があります。たとえば、街で見かけた露店から高額なアイテムを購入したいと思った際、アカウント内のキャラにZenyが分散していると「ああ、全キャラの財産を合わせれば買えるのに!」といったことも起こりえます。『RO』では、同じアカウント内であっても、Zenyを移動させるシステムはないため、ふだんから、いざというときに使えるZenyはまとめておいたほうがいいわけです。もちろん、狩り用のキャラでも移動費用や、とっさのときの消耗品代金など、多少は手持ちがあったほうがいいので、何がなんでもZenyをマーチャントに集めなければいけないというわけではありませんが……。


 さて、そんなマーチャントですが、転職できる2次職はブラックスミスとアルケミストになります。ブラックスミスはいわゆる鍛冶師で、自分の銘入りの武器を製造できます。アルケミストは錬金術師で、ポーションや薬品系のアイテムを製造することができます。さらにアルケミストは「ホムンクルス」という人工生命体を生み出すことができ、一緒に戦い、成長させることができます。


 どちらかというと、アルケミストは上級者向けなので、今回はブラックスミスを目指す方向で育成してみたいと思います。なお、育成しやすい型としては、ブラックスミスとアルケミスト、どちらもStr-Agiタイプがオススメです。


 当然のことながら、転生前のキャラはイズルードでステータスの振り直しが簡単に行えるので、「○○に振りすぎたかも?」と思ったら調整してみてください。


 というわけで、方針も決まったのでさっそくマーチャントの育成に移りましょう。



■育成は「ポリン団クエスト」、ステータスはStrを中心に


 実を言えば、シーフ育成編その1でも書いたとおり、1次職の間はアカデミー内の「ポリン団クエスト」や試験を中心に進めていけばOKです。


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▲対象モンスターのいる修練場エリアまで転送してくれるので、サクサクと進めることができます。


 ステータスは、ある程度Dexを確保するところまでは同様ですが、シーフ編でAgiに振っていったのを、Strから振っていくようにします。シーフは「回避率向上」というFlee(回避率)を高めるパッシブスキルがありましたが、マーチャントにはそういったものはありません。序盤からStr、つまり攻撃力を高めて、やられるまえにやる方針でいきたいと思います。


 必然的に、敵の攻撃は避けにくくなるのですが、そこは手持ちの「初心者用ポーション」を湯水のように使いまくって回復していきましょう。


 余談ですが、ポーションを惜しげもなく連打してHPを回復しながら戦うさまを「ポーションバリアを張って戦う」などと言ったりします。アイテム使用エフェクトがちょっとバリアのように見えるんですよね。同様の言葉に「アイスバリア」などもありますね。


 おっと、話がそれました。


 ステータスをStr寄りにするのはもうひとつ理由があります。実は、この件に関しては、詳細を解説し始めると、それこそBlogのエントリー1回分以上は使ってしまうため、ざっと概要のみを説明します。


 言ってしまえば、マーチャントの主力武器である斧は、Strが低いとダメージのバラつきが多くなり、安定したダメージが出しにくいのです。これはプレイヤー間で様々な検証がなされた結果導き出されたダメージ計算式が元になっています(開発運営側から公開はされていませんのであくまで推測ですが)。Strが一定値に満たない場合に攻撃をした際、バラつきが出てしまうこの仕組みのことを、プレイヤー間の通称で「Strペナルティ」呼んでいます。このStrペナルティはどんな武器にもあります。ゆえに、近接物理職はStrを高めていく必要があるのですが、斧は攻撃力が高い代わりに、必要Strが多く設定されていて、比較的ダメージのバラつきが目立つようになっているのです。もっと詳しく知りたい方は「RO Strペナルティ」などの単語で検索してみるといいでしょう。


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▲「レベルアップボックス(Lv10)」を開けてチケットを交換してもらえる武器は「アックス[3]」。攻撃速度はやや遅いのですが、攻撃力は高めです。もし攻撃速度が早いほうがいいと思ったらシーフ育成時にもらった短剣を使うこともできます。ほかに片手剣や鈍器も使用可能。


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▲「レベルアップボックス(Lv30)」を開けてチケットを交換してもらえる武器は「ハンマー[2]」。「アックス[3]」と同じ斧系の武器です。


 マーチャントの場合、「レベルアップボックス」からは序盤から斧系の武器が入手できるようになっています。Strに振らないと、せっかくの高い攻撃力をフル活用できないことになるため、できるだけStrを高めていきたいのです。


 なお、マーチャントは短剣、片手剣、鈍器などの武器も使えるので、そういった系統の武器を使っていくのもアリです。ただ、ブラックスミス転職以降は、スキルの関係上、斧か鈍器をメインで使用していくことになるはずです。また、アルケミストの場合は斧か片手剣をメインで使っていくことになると思います。


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▲BaseLv20の際のステータスはこんな感じ(リカバリープレートによる風属性付与中)。


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▲BaseLv30の際のステータスはこんな感じ(リカバリープレートによる火属性付与中)。


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▲BaseLv40の際のステータスはこんな感じ。


■マーチャントの必須習得スキルは?


 マーチャントの習得スキルに関しては、悩みどころは少ない感じです。必須スキルとしては習得オススメ順に「オーバーチャージ」、「プッシュカート」、「ディスカウント」をすべてLv10に。「アイテム鑑定」はあると便利ですが、なければアイテムでも代用できるのでお好みで(私は基本的には習得していきます)。


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▲「プッシュカート」Lv10習得時点でカートを借りるといいでしょう。


 攻撃スキルの「メマーナイト」は、性能的にはそれなりに強力ですが、Zenyを消費してしまうので考えもの。私は習得してもZenyがもったいなくて使わないため、今回は習得しないことにしました(ただし、転生後は上位2次職のホワイトスミスのスキルの前提条件になっているので、この限りではありません)。


 「露店開設」は、使用すると“習得Lv+2”種類のアイテムを販売できる露店が開けます。露店でたくさんの種類のアイテムを一気に販売したいということでなければLv1でも十分でしょう。


 「所持限界量増加」は地味ですが、意外と重要なパッシブスキル。回復アイテムを多く持てたりする以外にも、手に入れた収集品を大量に持ち帰れるというのは、それだけ多くのZenyを得られるということに直結します。100種類、重量8,000ぶん入るカートとの相性も抜群です。


 転生を見据えて、未転生時代を早めに切り抜けるために、JobLv40で転職をする予定なら、「メマーナイト」を切り、「所持限界量増加」をLv7~8(「アイテム鑑定」を取るかどうかによります)あたりで妥協していいでしょう。余裕があるなら「所持限界量増加」Lv10に「アイテム鑑定」を取ってJobLv43以上で転職するといいかもしれません。


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▲Job40時点のスキル習得状況はこんな感じ。クエストスキル「カートレボリューション」も習得していますが、それに関しては紆余曲折があったので、習得方法も含めて詳しくは次回。