2週連続掲載となるプレイレポートの後編は、2015年9月8日(火)に実装予定となっている英雄の痕跡「飛行船襲撃」を中心にお届けしていこうと思います。それと、9月15日(火)実装予定の「呪いの剣士」もちょこっとだけご紹介。
今回の内容も、案内をしてくれたのはガンホー・オンライン・エンターテイメントの中村聡伸氏と長澤誠吾氏。取材させていただいたのは前回の「フェンリルとサラ」と同じタイミングなのですが、「飛行船襲撃」は、最終チェック段階とのことでした。基本的な流れやモンスターなどに関してはほぼ調整が終わっているとのことで、内部を見せていただくことができたので、その様子をお届けしていきましょう。もちろん、テストサーバで検証中の内容ですので、実装時には変更になっている可能性があることもご了承ください。
▲英雄の痕跡「飛行船襲撃」は、「次元の狭間 時の通路02」の3時方向の「次元移動機」からスタート。特に入場NPCがいるわけではないそうです(下のNPCは入場には関係していません)。
■「地下排水路」(お掃除ビギナー)の次のステップアップに!
英雄の痕跡「飛行船襲撃」は、BaseLv70以上のキャラで入場可能なメモリアルダンジョン。制限時間は1時間で、クールタイムは入場後1回目の午前5時を迎えたあと(ただし生成してから1時間は再入場できません)。
“週刊ROチャレンジ!”ライター・植竹「BaseLv70ってことは「魔神の塔」と一緒ですね。でも「魔神の塔」はBaseLv70以上とは言いつつも……」
中村氏「そうですね。敵がたくさん出てきたり、ボス戦はコツをつかむまでは難しかったりと、難度はやや高めになっていました」
「魔神の塔」は入場可能レベル下限付近ではパーティー向けのダンジョンで、序盤から敵がわんさか出現することもあり、ソロ、特に単体攻撃を主軸にするAgi型キャラとは相性が悪いのも事実。正直言って、何も知らない初心者にはちょっとオススメしづらい場所です(苦笑)。慣れてくるとギミックがアクセントになっていて結構楽しいのですが……。
中村氏「ちょうど先日、マラン島で「地下排水路」が実装されましたが、ココはその次のステップアップになるメモリアルダンジョンになっているんですよ」
長澤氏「ソロ専用ダンジョンになっていますので、遊びやすいように敵もノンアクティブが多めで、いきなり囲まれるってことが少ないんです」
植竹「ほー。それならソロのAgi型キャラから始めた初心者でも戦えそうですね」
ということでさっそくメモリアルダンジョンを生成して入場!
■フェンリルやケイオスなど、メインキャラが多数登場
英雄の痕跡シリーズは『ラグナロクオンライン』の原作コミックをフィーチャーしたメモリアルダンジョンというのはご存知だと思われますが、今回の「飛行船襲撃」は時系列的には「ゲフェン魔法大会」の前になります。「ゲフェン魔法大会」をプレイしたことがある方はわかると思いますが、フェンリルやケイオスたちは「飛行船事故に遭ってしまい、ゲフェンに立ち寄らざるをえなくなった」的なことを話しています。その飛行船事故というのがこのメモリアルダンジョンで描かれているわけです。主人公たちが素早い移動手段に搭乗すると、必ずトラブルで足止めされるのは物語のお約束。まぁ、ぶっちゃけ墜落するんです(笑)。
ちなみに、『RO』内の飛行船(国際線)でもモンスター襲撃イベントが発生することがありますが、あのイベントは原作のこのシーンをモチーフにしたもののようです。
▲初めて飛行船に乗るフェンリルたちは戸惑いながらも旅を楽しんでいる様子。
▲ケイオスとアイリスのコンビは飛行船の名物船長「ペルロック」と飛行船の仕組みについて会話中。
植竹「……あの。ペルロックさん、「これだから人間は」って言ってますけど、そもそもこの人何者なんですか?」
長澤氏「ペルロックさんはペルロックさんです。飛行船の船長なんです」
植竹「でもどう見ても鹿……」
長澤氏「それ以上はいけない!」
▲船長と会話中、突如ワイバーンの群れが襲来。飛行船に飛び移ってきたグレムリンらが甲板に現れます。
▲襲ってきたのはアルカナと名乗る女性。実はヴァルハラの12ヴァルキリー(サラやヒメルメズたちのことですね)の部下なのです。
▲ケイオスたちに続いて機関室に向かうことになるプレイヤー。道中、邪魔をするモンスターをすべて撃破していけばOKとのことです。
植竹「しかし、またえらくカッコいいワイバーンですね。まるでニーズヘッ……」
長澤氏「それ以上いけない!!」
植竹「あ、でも名前はちゃんとワイバーンってなってますね」
▲イベントの飛行船襲撃では甲板で戦うことになりますが、ここでは甲板はロキが抑えてくれます。そもそも甲板のグレムリンたちはNPC扱いで戦うことはできないようです。ということで3時方向にある下層へのワープリンクへ向かいます(画面を回したり、角度を変えないとちょっとわかりにくいかも?)。
■アクティブもいるけど基本的にはノンアクティブな敵モンスターたち
飛行船内部にも敵が侵入していて、プレイヤーはエリアごとの敵を全滅させながら進みます。画面上部に「9時方向に敵の気配」といったように指示が表示されるので、そちらの方向の敵を倒すと次の敵が出現……と段階的に進んでいきます。
冒頭でも紹介しましたが、敵はノンアクティブが多く、基本的には自分から近づいて行って攻撃することになります。単体の敵と交戦することが多いため、Agi型のキャラでも囲まれ補正を受けにくく、大量の敵が押し寄せてきて圧死するということはまずありません。反面、高レベルでまとめて倒すタイプのキャラは、思ったより時間がかかるという印象を受けるかもしれません。
▲「サイキックウェーブ」でまとめて倒そうとするとスススッと範囲外に移動してしまい、撃ち漏らすといった展開もありました(苦笑)。
道中の敵は3次職にとっては弱く、未転生のBaseLv70で初見で挑んでも十分倒せるレベルに感じました。この時点では「3次職になってまで来るダンジョンじゃないかなぁ?」とも思ったりもしましたが、実は後述する報酬が……。
▲さらに階段を下り、機関室のある階層へ。このあたりになると敵がちょっと強くなってきます。ちなみに姿は「ブルーオシドス」と同じですが、能力値は異なるワイバーン系のモンスター。つまり弱めです。
▲先行していたケイオスとアイリスに機関室前で合流。しかしグレムリンの1体が機関室にある飛行船の要、ルーン機関に致命的なダメージを……。
▲今度は機関室から甲板への脱出行。敵はさらに強力になっていきます。ちなみに姿は「ゴールドオシドス」と同じですが能力値は別のモンスター同様に弱め。ただし、アクティブモンスターなので注意したいところ。
▲甲板ではまだ戦闘が継続中。そこへ唐突に現れる3人の少女。場を引っ掻き回すトラブルメーカー、ガーディアンヒロインズ。
▲レンジャーと名乗りつつ風魔手裏剣を放つシヴァ。本当に何者なのか……。
▲アルカナのけしかけてきたワイバーンとの戦闘も。さすがにこれまでの相手とは強さが違いますが、3次職になっているキャラの相手ではありません。HP的には未転生キャラでも十分倒せる程度に感じました。
▲ワイバーンを撃退したのも束の間、武器を持ちだしたペルロック船長がイベントの飛行船襲撃と同様に銃を乱射。飛行船自体に大きな被害が出始めます。……しかし甲板の上はいくつもの勢力が戦闘していて大混乱ですね……。ちなみに、撮影時に飛行船のプロペラが偶然にもフレームインしてしまい、船長の武器みたいに見えてしまっているのはご愛嬌。
▲ワイバーンで終わりかと思ったら、まさかの船長戦。ここで敵の強さを選択することができます。もちろん難しいほど報酬もよくなるのですが……。
●選択による報酬の変化
・説得する
Base経験値:30万(300k)
Job経験値:15万(150k)
・「怒りの船長ペルロック」を討伐
Base経験値:50万(500k)
Job経験値:25万(250k)
以下のアイテムから選択してひとつ入手
「飛行船スーツ[0]」
「飛行船マント[0]」
「飛行船ブーツ[0]」
・「暴走した船長ペルロック」を討伐
Base経験値:100万(1M)
Job経験値:50万(500k)
以下のアイテムから選択してひとつ入手
「ペルロックのスーツ[1]」
「ペルロックのマント[1]」
「ペルロックのブーツ[1]」
今回はボス戦では「怒りの船長ペルロック」を選択。弱いほうのボスだけあって、攻撃力もHPも低め。通常攻撃は2桁ダメージだったのですが、スキル「ソウルブレイカー」も飛んでくるので油断は禁物。
植竹「まぁ「セイフティウォール」で攻撃を防いで「サイキックウェーブ」をやればいいか」
中村氏「いや、相手は遠距離攻撃(銃)ですが……」
植竹「しまったっ! ええと……ならば「ウォールオブフォグ」越しにやるしか!」
というやりとりからもわかるように、ペルロック船長はメイン攻撃が遠距離物理攻撃なので、「ニューマ」があるといいかもしれません。
▲「怒りの船長ペルロック」。ちなみに「サイキックウェーブ」1発でHPがごっそり減ったので、HP的には他の敵同様低めになっている模様です。
▲ともあれ、3次職では楽勝の部類。このキャラなら「暴走した船長ペルロック」に挑んだほうがよかったかも……?
▲ちなみにボスからは報酬でもらえるアイテムと同じものをドロップすることもあります。今回は報酬とドロップでふたつの装備品を同時に入手できました。
▲船長を落ち着かせたはいいものの、案の定飛行船は墜落モードに。救命艇に乗り込んで脱出を始めます。ケイオスたちは引き続きモンスターからの防衛を行うとのこと。
▲いつの間にか辺りは夜になっていました。飛行船でこの景色はちょっと新鮮ですね。
●「飛行船襲撃」報酬アイテムの主な能力
報酬アイテムの飛行船シリーズとペルロックシリーズは基本的な性能は同じで、違いはスロットの有無になっている模様です。また、どちらの装備も取引やドロップはできないようになっているそうです。以下はその詳しいデータです。
・飛行船シリーズ共通(装備制限:BaseLv50以上のすべての職業)
a.「飛行船スーツ[0]」「飛行船マント[0]」「飛行船ブーツ[0]」を共に装備時、追加でMaxHP+500、MaxSP+50
b.「飛行船スーツ[0]」「飛行船マント[0]」「飛行船ブーツ[0]」を共に装備時、Def+200、Mdef+20
c.「飛行船スーツ[0]」「飛行船マント[0]」「飛行船ブーツ[0]」の精錬値合計が15以上のとき、追加でMaxHP+1000、MaxSP+30
d.精錬値合計が20以上のとき、追加でMaxHP+1500、MaxSP+100
e.精錬値合計が25以上のとき、追加でMaxHP+2000、MaxSP+200
・「飛行船スーツ[0]」
(1)Mdef+10
(2)MaxHP+500
・「飛行船マント[0]」
(1)MaxHP+300
・「飛行船ブーツ[0]」
(1)MaxHP+200、MaxSP+20
・ペルロックシリーズ共通(装備制限:BaseLv50以上のすべての職業)
a.「ペルロックのスーツ[1]」「ペルロックのマント[1]」「ペルロックのブーツ[1]」を共に装備時、追加でMaxHP+500、MaxSP+50
b.「ペルロックのスーツ[1]」「ペルロックのマント[1]」「ペルロックのブーツ[1]」を共に装備時、追加でDef+200、Mdef+20
c.「ペルロックのスーツ[1]」「ペルロックのマント[1]」「ペルロックのブーツ[1]」の精錬値合計が15以上のとき、追加でMaxHP+1000、MaxSP+30
d.精錬値合計が20以上のとき、追加でMaxHP+1500、MaxSP+100
e.精錬値合計が25以上のとき、追加でMaxHP+2000、MaxSP+200
・「ペルロックのスーツ[1]」
(1)Mdef+10
(2)MaxHP+500
・「ペルロックのマント[1]」
(1)MaxHP+300
・「ペルロックのブーツ[1]」
(1)MaxHP+200、MaxSP+20
■報酬の装備品は独自の精錬方法で強化! 強化したアイテムは精錬値によっては超高額での買取も……!?
報酬としてもらったりドロップで手に入れた装備品(飛行船シリーズ&ペルロックシリーズ)は、通常とは異なる精錬が可能です。これらの装備品は、同じシリーズの装備品を1個消費するごとに1回、精錬に挑戦することができます。
飛行船シリーズとペルロックシリーズの精錬は、「飛行船襲撃」の入口付近にいるNPC「道楽裁縫師」で行います。精錬したい装備品を装備し、素材として同じシリーズの装備品を選択すると、選んだ装備品を消費して精錬を行うことができます。
▲通常の精錬とは違い、+1から失敗の危険性があるとのこと。ちなみに今回試してみたら無事に成功しました。施行回数1回なのでなんとも言えませんが、さすがに1回目は成功確率は高い……ハズ?
植竹「これまでにない精錬方法ですね。「強化合成」みたいな感じ?」
中村氏「装備をほぐして強化の材料にするんだと勝手に妄想していましたが(笑)」
飛行船シリーズ、ペルロックシリーズの装備品はセット装備の精錬値の合計によって追加能力が有効になるという、これまた珍しいタイプ。このメモリアルダンジョンに挑戦する低レベルキャラクターにとって、「[衣装] ビギナー帽」の能力が下がってきた、または転生して「[衣装] ビギナー帽」が効果を失ったあとでHPやSPの増加は非常にありがたいところです。……とはいえ、高レベルプレイヤーにとっては少々物足りない能力にも思えてしまいます。
長澤氏「要らないですか? いいですよ。そういう人はNPCにどんどん売却しちゃってください。あ、でもこのシリーズは通常の商人NPCに売却するのはオススメできません」
植竹「ええ、精錬NPCのとなりに【買取】ってNPCが立ってますね……」
長澤氏「実はこのシリーズ、精錬値が高くなるほど高値で買い取ってくれるんですよ。仮に+10まで精錬したとすると数百Mの金額になるんですよ」
植竹「……は? す、数百M? ってことは数億Zenyってことですよね!?」
そう、このダンジョンの報酬は、高い精錬値にすればするほど、加速度的に買取価格が高まっていくところがポイントなのです。買取価格はペルロックシリーズのほうが高くなっていて、+10精錬品だとプレイヤーの露店で売っているものでも大半が買えてしまうような莫大な金額が入手できるとか。もちろん、そこまで行かなくても、精錬値1ごとに買取価格が決まっていて、高い値の精錬品はかなりの額で引き取ってもらえる模様です。
植竹「この金額表、公開させてもらっていいんですか?」
中村氏「うーん、どのみち実装までは入手できないものですから、直前までのお楽しみということにしておいてください」
ということで、残念ながら細かい金額まではお許しをいただけなかったのですが、詳細データが公開されたらチェックしてみてください。きっと驚くと思います。
植竹「これ、間違って普通の買取NPCに売っちゃったら泣けますね」
長澤氏「それだけは気をつけてください……」
▲買取金額は精錬値1ごとに高くなっていきます。低精錬値では安いのですが……。
なお、最後に「飛行船襲撃」における最もレアなアイテムを教えてもらいました。それは……。
▲「[衣装] ペルロックの帽子」。まさかの衣装装備が最も入手しづらいアイテムとのこと。「暴走した船長ペルロック」のドロップアイテムだそうです。
中村氏「衣装装備こそレアアイテムにしてほしいという声も多いんですよ。ということで、これを被っている人は目立つと思いますよ」
植竹「なるほど。言われてみればそうですね(笑)」
性能至上主義の人はレアに固執することなくスルーすればいいし、たまたま出てしまった人は露店で販売、オシャレをしたい人が購入するといった流れが作り出せる気がします。もちろん、このレアアイテム目当てに通い詰めて自力入手というのもアリ。比較的カンタンなメモリアルダンジョンなので、ライトユーザーでもクリアが余裕なのも嬉しいところです。
■9月15日(火)実装予定の「呪いの剣士」はさわりだけ……
植竹「では最後に「呪いの剣士」ですね。今度はどんなメモリアルダンジョンなんですか」
中村氏「あー……。それが、ですね」
植竹「?」
長澤氏「「呪いの剣士」は、現在、敵の強さなどのバランスを最終調整中で、ちょっと実際にプレイしてもらうのは厳しいかな、と」
植竹「えっ」
中村氏「取材日程的に合う日がなかったんですよ……」
植竹「(´・ω・`)」
中村氏「そんな顔してもダメです(苦笑)」
長澤氏「中途半端なものを見てもらうわけにもいきませんからね。あ、でも、プロローグと入場NPCは紹介していただいてOKですよ」
というわけで、取材当日は最後のバランス調整中とのことで、内部に入ることはできませんでした。残念すぎる! とはいっても、取材日を延期すると「フェンリルとサラ」実装までに記事を書き上げるのが間に合わなそうだったのです。2週連続掲載になったのも、実は「フェンリルとサラ」の内容をいち早くお届けするためだったりして……。ともかく、「呪いの剣士」はさわりだけご紹介していきたいと思います。
▲「呪いの剣士」は「次元の狭間 時の通路02」の10時方向にいるNPC「近衛兵」から。
「次元の狭間 時の通路02」にいる記憶をなくした近衛兵。彼は通りかかった冒険者に自分の記憶を取り戻す手伝いをしてほしいと相談を持ちかけてきます。鍵となるのは彼の背後にある壊れた次元移動機。が、冒険者が近づくと、沈黙していた次元移動機が稼働し始めます。近衛兵は驚きつつも、冒険者に、自分が記憶を取り戻すまでの間、一緒に行動してほしいと頼んできたのでした。
▲「力を貸す」を選択すれば、メモリアルダンジョン「呪いの剣士」に入場できるようになります。
長澤氏によれば、このメモリアルダンジョンは謎の剣士「サクライ」にまつわるストーリーになっているとのこと。
なお、このダンジョンの入場制限はBaseLv120以上(2015年9月15日追記:実装時にはBaseLv100以上に調整されたようです)。制限時間は1時間。クールタイムは入場後、1回目の午前5時を迎えたあと。報酬に関しては、特定のモンスターに有効な、新たな装備品が入手できる予定だとか。
詳細は追って公開されると思うので、プレイヤー各自でチェックしてみてください。