『ラグナロクオンライン』で2017年7月25日(火)に予定されている大型アップデート「EPISODE:TERRA GLORIA ~ルーンミッドガッツ王国の胎動~」。前編記事のシナリオ&ダンジョン編に続き、こちらではもうひとつの目玉であるBaseLv175へのレベルキャップ解放とそれにともなうシステム関連、そして読者の方々からいただいた質問を中心にしたミニインタビューをお送りします。


 一部、前編記事の内容を前提にしている箇所もありますので、まだお読みいただけていない方は前編記事からご覧いただいたほうがよいかと思われます。


 なお、こちらの記事に関しても、ご対応いただいたのはガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社の『RO』運営チーム、長澤誠吾氏、中村聡伸氏、山本兼寛氏、白川昌平氏、伊藤健氏の5名の方々。記載されている内容に関しては、開発中のものをもとにしているため、実装時には変更となる可能性があることをご了承ください。


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▲左から中村聡伸氏、山本兼寛氏、長澤誠吾氏、伊藤健氏、白川昌平氏。余談ですが、この特製Tシャツを抽選でユーザーにプレゼントするという企画案もあったそうですが、結局ボツになったとか。企画復活希望の人は要望を送るといいかも(笑)?



■待望の、ダンジョン入場に関連するクエストをスキップできるアイテム「不思議な石片」が登場!


 今回のアップデートでは、以前から要望の多かった、ダンジョン入場に関連するクエストをスキップできるアイテムが実装されます。そのアイテムは「不思議な石片」。これは、新規実装予定の「反逆の箱」を開けた際に一定確率で入手できるようになる予定です。


 ダンジョン入場に必要なクエストはさまざまですが、クエストに応じて、必要な「不思議な石片」の必要数が決まっています(詳しくは下記のリストを参照してください)。スキップ可能なクエストは順次追加予定となっていて、2017年7月25日(火)の時点では下記のリストのクエストがスキップ可能となります。


 注意しなければならないのは、スキップしてしまったクエストの報酬は一切受け取ることができないという点。もし報酬が欲しい場合は自力でクリアする必要があるというわけです。また、たとえば、名もなき島への入場クエストをスキップしたい場合において、歴史学者クエストだけをスキップしてあとは自力でクリアするといったことや、逆に歴史学者は自力でクリアして宝石クエストと献金クエストをスキップ、聖域の秘密クエストを自力でクリアするというように、クエストごとにクリアするかスキップするかの選択が自由にできるようになっています。


 なお、「不思議な石片」は取引や露店での販売も可能とのことです。


●スキップ可能なクエストと必要な「不思議な石片」数(2017年7月25日時点)
※必要な「不思議な石片」の数は最終調整時に変更される場合があります。

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異世界:5
エルディカスティス:25
会議のおとも:15
献金クエスト:10
言語習得:1
鍵盤クエスト:5
The Sign 1部:60
The Sign 2部:40
The Sign 3部:20
三ヶ国への報告書:40
修道院クエスト:30
守護者:55
聖域の秘密:15
知恵の王の指輪:15
駐屯地の人々:10
トール火山の秘密:50
猫耳と尻尾の男:30
二つの種族:35
宝石クエスト:10
歴史学者:45


●上記リストと関連するダンジョン入場クエスト


1.イグドラシル中心部:異世界(5)→知恵の王の指輪(15)→二つの種族(35
2.異世界:異世界(5
3.エルディカスティス:異世界(5)→知恵の王の指輪(15)→エルディカスティス(25
4.カミダルトンネル:異世界(5)→知恵の王の指輪(15)→エルディカスティス(25)→猫耳と尻尾の男(30
5.ゲフェニア:The Sign 1部(60)/言語習得(1)→The Sign 2部(40)/鍵盤クエスト(5)→The Sign 3部(20
6.名もなき島:歴史学者(45)/宝石クエスト(10)→献金クエスト(10)→聖域の秘密(15)→トール火山の秘密(50)→修道院クエスト(30
7.ニーズヘッグの巣:異世界(5)→会議のおとも(15)/駐屯地の人々(10)/知恵の王の指輪(15)→三ヶ国への報告書(40)/二つの種族(35)→守護者(55
8.フレイヤ大神殿聖域:宝石クエスト(10)→献金クエスト(10)→聖域の秘密(15


■BaseLv166~175までの経験値テーブルを公開! 追加スキル「フルスロットル」はクエストスキルとして実装!


 今回のアップデートのもうひとつの目玉要素、レベルキャップの上限解放。BaseLv175までの解放は嬉しいけれど、気になるのはそのための必要経験値ですね。まずはその経験値テーブルの資料をいただいたのでそちらを公開していきましょう。


●経験値テーブル(BaseLv160~165は比較参考用です)
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BaseLv:必要経験値
160:188,876,669
161:205,875,569
162:214,110,591
163:222,675,014
164:231,582,014
165:240,845,294


166:602,113,235
167:1,144,015,146
168:2,116,428,020
169:3,809,570,436
170:6,666,748,263
171:11,333,472,047
172:18,700,228,877
173:29,920,366,203
174:52,360,640,855
175:99,999,999,999


 『RO』のゲームシステムに詳しい方はビックリすると思うのですが、実は今回、サーバープログラムが改良され、これまでキャラクターが保持することのできた経験値の桁数が大幅にアップしたそうなのです。今までの上限値の2G(約20億)はBaseLv168の時点でほぼ突破しており、BaseLv170以降は特に必要経験値が多くなっているのがおわかりいただけるでしょう。


 中村氏によると、「必要経験値が多いと感じられる方もいると思いますが、今回のアップデートで実装されるメモリアルダンジョン「ハートハンター軍事基地」などでは報酬経験値がクリア1回につき最大300M(3億)稼げるなど、獲得できる経験値量も多くなっています。それをふまえるとBaseLv170までは比較的上がりやすいのではと考えています。また、BaseLv171以降に関しては、今後のマップ調整なども含めて、経験値を稼ぎやすい狩り場も増加していく予定です。今回新規実装される装備では、装備LvがBaseLv170以上というものはありますが、175が必要なものはありません。まずは新装備を使用できるBaseLv170を目指して育成していただければと思います」とのこと。


 そして、BaseLv175になると習得できる新スキル「フルスロットル」に関しては、2017年7月25日(火)時点では実装されず、8月中の実装を予定しているそうです。これは、いわゆるクエストスキル扱いでの追加となる模様です。BaseLv175になったキャラがクエストを進行でき、クリアすることでスキルを習得可能とのこと。この際、スキルポイントは消費せず、スキルLvは1で固定となります。なお、攻城戦では使用できません。


 「フルスロットル」のスキル効果に関しては、使用時にHPが全回復し、移動速度が増加、すべてのステータスが+20%。韓国では再使用待機時間が50分と長めでしたが、日本では10分に短縮され、かなり使いやすくなっています。また、効果時間も40秒と、韓国版のスキルLv5よりも長くなっているそうです。


 実装当初はBaseLv175までの道のりがかなりキツいので「フルスロットル」習得までは険しいですが、BaseLv175を目指すひとつのモチベーションになるのではないでしょうか。


■上限解放に関連して気になるアレコレをまとめて紹介!?


●スーパーノービス(限界突破)は上限解放ならず!?

 まず始めにちょっと残念なお知らせとして、今回の上限解放において、スーパーノービス(限界突破)は最大BaseLvが160のまま上限解放が行われないことになってしまいました。これには理由があり、開発元のグラヴィティ社において、スーパーノービス(限界突破)のBaseLv160以降の開発が進行中なのだそうです。いろいろと拡張が予定されているため、そのアップデート前に先に上限解放をするわけにはいかず、今回は残念ながら上限据え置きということにせざるをえなかったとのこと。ただ、開発はすでに進行しているので、まずは韓国で実装後、順次日本にも導入が予定されているそうです。スーパーノービス(限界突破)のBaseLvの上限解放はその実装に合わせて行われることになります。


 なお、今回上限解放の対象にならないスーパーノービス(限界突破)に関しては、唯一の例外として、入場条件がBaseLv170のメモリアルダンジョン「ヴェルナー研究所中央室」に関して、BaseLv160以上であれば入場可能になっています。つまり、実装時点ですぐに入場可能。フレンドやギルドメンバーと「ヴェルナー研究所中央室」に挑戦する際に、「スパノビだから行けない」ということがないように配慮されています。


●拳聖、ソウルリンカーの上位職を開発中!

 スーパーノービス(限界突破)の拡張開発に関連しますが、開発元では拳聖の上位職業「星帝」(スターエンペラー)、ソウルリンカーの上位職業「ソウルリーパー」の開発も予定されているとのこと(職業名は韓国で予定されているもので日本ではまだ未定です)。リベリオンなどと同様に、上位職が実装された時点で、これらの職業系列も現在の最大BaseLvである99を突破して上限解放が行われる予定だそうです。


●「インスピレーション」「レディムプティオ」の消費経験値コストが実質的に減少

 上限解放以降、コストとして経験値を消費するスキル「インスピレーション」「レディムプティオ」に関しても一部変更が加えられます。具体的には、消費経験値コストが「次のレベルまでに必要なBase経験値の1%か100万のどちらか少ないほう」となる予定です。実質的に、BaseLv150以上のキャラは必要コストが減少することになります。


●「戦闘教範75」解放&「リリーフポーション」改良!

 「戦闘教範75」に関しても、全レベル帯で経験値75%アップ効果が解放されるようになるそうです(これまではBaseLv131以降は50%アップに制限されていました)。さらに、攻城戦などで利用する「リリーフポーション」にも改良が加えられ、効果時間が3時間に延長され、戦闘不能になっても効果が切れないようになります。


●ステータス&スキルリセット権を付与

 アップデートのタイミングで、ジュノーのNPC「催眠術師」でステータス&スキルリセットが可能になる権利を付与予定とのこと。新たな上限BaseLv175を見据えて、ステータスやスキルの構成を見直すことが可能になります。


●「夢幻の迷宮」は入場条件が据え置き

 これまで最大レベルに達したキャラ向けになっていた「夢幻の迷宮」に関しては、入場条件が「BaseLv165以上、JobLv最大」となり、これまで入場できていたキャラクターは継続して入場可能に、あとからBaseLv165に達したキャラクターでもJobLvが最大までアップしていれば入場可能になるとのこと。


 「夢幻の迷宮」内部では大量の敵が出現し、そのぶん経験値も稼げるようになっているため、今後は経験値もアイテムも美味しいダンジョンとなる見込みです。ただし、通常通りデスペナルティはあるので、これまで全滅覚悟で挑んでいた人はできるだけ戦闘不能にならないように注意して戦う必要があるかもしれません。


●夏の間にマップ調整を実施予定

 BaseLvの上限が175に解放されたことに対応し、夏の間には育成を行うためのマップ調整も実施予定とのこと。また、以前告知されていたランダムオプション系装備のドロップも計画中。


 長澤氏によれば「楽しんでいただけるようにいろいろ企画をしています。マップ調整以外にも恒例の夏イベントも行いますし、先日実施された「深淵の回廊」なども、上限が解放されたことで「古王グローザ」や「古龍ジラント」といった強敵にも対処しやすくなるでしょうし、さらにアイテムや報酬を見直しつつ、再び実施したいと考えています」とのこと。夏以降もいろいろと楽しんで遊んでいけそうですね。


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●公式ツールによるモンスター情報が公開に!

 以前チラッとお聞きした、公式ツールによるモンスターの情報も公開となります。公開予定日はこの記事が公開されるのとほぼ同じ2017年7月18日(火)。獲得できる経験値などはもちろんのこと、95%回避のために必要なFlee値や使用してくるスキル名、またドロップアイテムによる逆引き検索など、便利な機能も搭載されているとのことです。さらに、露店取引情報との連動もあり、売られているアイテムがどんなモンスターからドロップされるのかといったことを検索可能だそうです。


■読者のみなさんにいただいた質問を中心に運営チームの方々にミニインタビュー!

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――せっかくみなさんがそろっているので、読者の方々からいただいた質問にお答えいただければと思うのですが……。


長澤氏:


 その前にちょっとよろしいですか? 3月のぷちイベントから精錬イベント、ハイパーエンチャントキャンペーン2017など、連続で不具合が発生してしまい、ユーザーさんには大変ご迷惑をおかけしてしまいました。まずはこの場を借りてお詫びさせてください。特に精錬イベントに関しては、昨年も問題が発生していて、「今年こそ大丈夫です」などと言っておきながらの不具合発生ということで、本当に申し訳ありません。いろいろなイベントやアップデートを早くお届けしたいと、我々も焦りすぎてしまったところもあり、結果として基本的なところでのミスが発生し、信頼を損ねることになってしまいました。本当にすみませんでした。


 ただ、今回の「EPISODE:TERRA GLORIA」とレベル上限解放に関しては、教訓を活かして慎重に進めさせていただいています。不具合がないように、より一層の努力をしますので、信じていただければと……。検証期間もこれまでよりも長めに設けています。


――なるほど。確かに精錬イベントに関しては「あんなに自信満々だったのに」とツッコミが多数入る状況でしたからね……。


長澤氏:


 ええ、本当にそのとおりです。


 あ、お話しついででなんですが、以前お知らせしたいろいろな件についての進捗などもご報告させてください。まず、ロビーワールドに関しては、現在具体的に開発が進んできています。前回のインタビューでは企画が進むことになったとご報告しましたが、より具体的に動いていますということをお伝えさせていただければと。


 また、新種族の「ドラム族」に関しては、年内実装を目標にしているとお知らせしたのですが、リアルに年内実装目処で作業が進行しています。現在、弊社ではロビーワールドとドラム族のふたつのコンテンツを最優先で作業しているところです。


 ただ、ドラム族を実装するにあたって、ドラム族のスタート地点であるパースター大陸のラザーニャ村というマップがありまして、こちらがローカルマップ的な扱いになっているんですね。ローカルマップといえば、秋実装予定とアナウンスしていた「ロックリッジ」もあるのですが、連続でふたつのローカルマップを実装するのは厳しい感じなんです。どちらを優先すればいいのかと考えたときに、やはりドラム族ではないかということで、現在はパースター大陸を優先的に作業させていただいています。そんなわけで、もしかすると「ロックリッジ」は年内に実装するのは難しいかもしれないという状況になっています。


 そして「業績システム」に関しても、グラヴィティ社との協議のなかで、実はプログラムの問題があり、ドラム族の実装以降でないと導入が難しいという話が出ています。本来は工数をかけてドラム族と切り離し、先行して実装しようという話だったのですが、業績というのはイチからキャラクターを育てることでより楽しんでいけるシステムでもあることですし、ドラム族と同時に導入したほうが楽しみやすいのではないかという結論になりました。そんなわけで、業績システム、ドラム族、パースター大陸という3つのコンテンツがまとめて同時に、年内を目処に実装予定という見込みになっています。


 業績システムに関しては、「楽しみ」という声も多く、弊社としても一刻も早く導入したいのは山々なのですが、申し訳ありませんが少しだけお待ちいただければと思います。


――なるほど。とはいえ、ドラム族と業績システムに新マップとなると一気に遊びが広がって大型のアップデートになりそうですね。それはそれで楽しみです。ということでお時間の許す限り、読者さんからの質問にお答えいただければと思います。まずはお名前なしの方からの質問です。


「獄カードの効果はどういう基準で選定したのかを全職、聞いてほしいです」

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山本氏:


 職業ごとにいろいろとスキルがありますが、このスキルをカードによる強化の対象にしたらこういう遊び方ができるのではないかと協議検討した結果「今回はこのスキルにしよう」という決め方をしています。“この職業だからこのスキル”という選び方ではなくて、単純に新しい遊び方ができそうだという発想が元になっています。「深淵の回廊」でもスキル強化系のカードが実装されていますが、そちらも同じような選出理由になっていますね。ふだん日の目を浴びていないスキルにも注目してもらいたい、そんな感じでしょうか。


――質問者の方は「修羅チェンカード」が使いにくく、ドロップしたとしても高値で売れず、残念な気持ちになるとおっしゃっていました。


山本氏:


 なるほど。実は特殊な型の修羅などで利用すると、遊び方としては新しい方向性が見えるように設計しているのですが、たしかにカードによっては、ちょっと足りない部分もあるかもしれません。そういった点については、別の装備であるとか、アップデートのタイミングで新しい何かを追加するなどして、それらとカードを組み合わせることで遊びやすくなる……そういった変化が訪れる可能性もあると考えています。オンラインゲームですので、現時点で使えないカードでも突如使えるようになるという状況はいくらでもあると思うんですよ。ですので、実装時点からすべてがMAXで有効活用できるというものばかりではないんですね。そういった点はご了承願えればと思います。


――では次に黒百合さんからの質問です。同じ傾向の質問がふたつきていますのでわけてご質問させていただきますね。


「その1。Lv100以上になれない職業を、限界突破できるような仕様にできないでしょうか。 公式ページの中でも『選べる職業50種類以上』と謳っていたワケですし、下級職の見た目のままでも遊べるような形にして欲しいです」


「その2。限界突破がムリであれば、最近街中限定での変身装備が増えてきていますので、『今まで通過してきた職業の服装になれる』みたいなものの実装とかできないでしょうか」


 すでに「星帝」と「ソウルリーパー」の件が出ていますが、これは限界突破前の職業でBaseLv100以上になりたいという意味ですね。

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長澤氏:


 これは弊社スタッフからも同様の意見が出ていまして、何度か開発元に企画を持っていったこともありました。過去のスーパーノービスや今では通称“エターナル○○”に代表されるように、下位職業のまま育成するといった遊びは日本では非常に楽しまれているのですが、世界基準で見てみると、まだまだ声が少ないというのが現状です。それをふまえつつも、なんとか開発できないかと検討だけしてもらったこともあったんですが、結果から言うと、実装するとなると結構な大改修が必要ということでした。ただ、そこに工数をかけるのならば、世界的に見てもやはり新職業を実装するほうがユーザーさんに喜んでいただけるという判断になったんですね。


山本氏:


 その2のほうの見た目が変わるモノに関しては、現在セカンドコスチュームを制作している段階なので、それが終わり次第、可能かどうか判断していただく感じになると思います。ただ、もし仮に実装できたとしても攻城戦では利用できないと思ってください。アコライトが本当は修羅かアークビショップかわからないという状況が発生してしまいますので……。


――攻城戦が高度な情報戦になってしまいますね(笑)。


中村氏:


 攻城戦では見た目が元に戻るといった仕組みも実装しないといけないので、結構難しい気はするんですよね。現状でも攻城戦は重いと言われることが多く、そういった処理を追加することでさらに負荷がかかるかもしれません。そういったところもチェックしながら慎重に進めないといけませんからね。


山本氏:


 開発元に話はしたことがあるものの実装に向けて動いていないというのは、そういう理由もあるんですよ。


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――続いてめちさんからの質問です。


「ファイアーレインの装備不可バグ(※)に関しては韓国にて2016年7月20日に修正の告知がありますが、日本では修正される気配がありません。どうなっているのでしょうか」
※……特定手順で「ファイアーレイン」を使用した際、再び「ファイアーレイン」を使用するまで装備が変更できなくなるという現象のこと。


白川氏:


 こちらについてはすでに開発元に問い合わせ中でして、回答があり次第、告知や修正を行いたいと思っています。確かにおっしゃる通り、韓国では直っているのですが、実はこれ、日本に実装する際にも直った状態でくると思っていたものなんですよね。とはいえ、リベリオン実装時に我々が見落としてしまっていたのは間違いありません。本当に申し訳ありません。


――お名前なしの方からの質問です。


「ソーサラーの精霊がカーソルを異様に吸うのがきっかけで数年来の友人と疎遠になった身としては、これを問題として認識しているか否かも興味があります。少なくとも召喚者以外はキューペット程度には邪魔とならない仕様になってくれないものかとずっと思っています」


山本氏:


 あまり回答になっていないのは承知しているのですが、一応説明を申し上げますと、ソーサラーの精霊というのは敵に攻撃をしたり、敵からターゲットになりますよね。キューペットはそれがありません。違いはそこなんですよね。見た目的には似ているものでも、決定的にシステムが違うんです……。


白川氏:


 補足しておきますと、ハンター系のファルコンなどは攻撃しているじゃないかと思われる方もいるかもしれませんが、あれも実際はファルコンが攻撃しているわけではなくて、プレイヤーキャラクターのステータスから参照したスキル攻撃に合わせてファルコンが動いているだけなんですよね。


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山本氏:


 RWCなどでも精霊にカーソルが吸われてミスをしてやられてしまうなどといったこともあったりしましたし、問題としては認識してはいるのですが、仕様上、こればっかりは現時点ではどうしようもないというのが……。


――私も精霊をよく使うので質問者の気持ちもわかります。アイテムをなかなか拾えなかったり、敵をターゲットしにくくなることもあるんですよね。とりあえずスナップの設定をすべてオフにしたり、アイテムを拾う際はShiftキーを押しながらクリックしてみたりといろいろ工夫しているので、プレイヤーとしてはそのあたりでなんとか対処していくしかないのかなと。答えにくい質問が多くてすみません。


中村氏:


 今回お答えできなかった質問も見せていただいてはいるのですが、我々からしても「ですよねー」と頷きたくなる質問が多いといいますか……。とはいえ開発元としては新規実装コンテンツの導入による効果というものをすごく重要視していますし、既存のコンテンツを改修するといった点に関してはできる範囲で進めていくという感じになっています。

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長澤氏:


 ただ、『RO』というのは既存のユーザーさんに支えられている部分が大きいです。現時点でもできる範囲での改良や改修といったことは行っていますが、引き続きそういったことは行っていきたいと考えています。改良や改修に関しては、何かのアップデートのタイミングで開発元についでみたいな感じでお願いするのがやりやすいんですよね。


中村氏:


 これは前にもちょっと話したことがありますが、細かい不具合に関してもWebヘルプデスクからの投稿をいただいたほうが力になるんですよ。というのも、開発元に「こんなに投稿がきているので直して欲しいのですが」と持ちかけやすいんですね。


白川氏:


 せっかくですのでもうひとつ。Webヘルプデスクへの投稿に関連していうと、運営に報告せずに不具合を動画サイトなどにアップしないでほしいというお願いがありますね。


――ユーザーさんとしてはヘルプデスクに投稿しても、テンプレ回答が戻ってきてから、修正までに時間はかかるだろうと思いつつも、以降、運営さんから反応がないために、何も動いていないと思い込んでしまい、ならば運営を動かすために周知させてみようという流れだと思うんですよね。


中村氏:


 ああ、でも、それをやってしまうと、最悪の場合、そのコンテンツを含む広範囲を強制的に遊べないようにするしかなくなってしまうこともあるんですよ。


――なるほど。広まってしまうと「早く直そう」の前に「被害が広がる前に停止させよう」という方向になってしまうと。


中村氏:


 我々としましても、直さなければいけないものは開発元にすぐに働きかけますし、直った時点ですぐに告知も出します。ただ、ゲームの進行に影響のあるものが広まってしまうと「そのスキル、もしくはコンテンツを使用停止にするしかない」という、一番やりたくないことをやらざるをえない状況になるかもしれません。「拡散すれば直さざるをえないだろう」と思われるかもしれませんが、拡散されると止めるしかなくなってしまうんですね。不具合の度合いによっては修正までに使っていただいても問題ありませんと告知を出す場合もありますし、ケースバイケースではあると思うんです。


――そこを個人で判断しないでほしいという意味も含めたお願いなわけですね。


中村氏:


 不具合かなと思ったら、とりあえずご報告をしていただいて、告知があるまではなるべく使用しないでいただけると一番いいのかなと思ったりします。


長澤氏:


 不具合が起きてしまうのは全面的にこちらが悪いので、それは申し訳ないのですが、多くの方にできるだけ楽しく遊んでもらうために、停止処理にはしたくないということなんですよね。


――なるほど。いろいろお答えにくい質問にご回答いただきありがとうございました。また質問をお送りすると思いますが、よろしくお願いします。


 通常のインタビューではなかなかしづらい質問でしたが、今回も回答できるギリギリの範囲まで迫ってお答えいただいた感じです。「週刊ROチャレンジ!」では引き続き読者のみなさんから運営チームの方々に質問してみたいことを募集していますので、こちらの記事の後半をご確認いただき、投稿をいただければと思います。


 ということで、恒例の長い長いテストプレイレポート記事となりましたが、いかがだったでしょうか。個人的には必要経験値の多さにビックリしてしまいましたが(本当にレベルアップできるんだろうかと戦々恐々としています(笑))、今後のマップ調整やイベントなどにも期待したいと思います。なかなか気楽には考えられないという人もいるかもしれませんが、中村さんもおっしゃっていたように、まずはBaseLv170を目指してムリのない範囲でレベリングを楽しんでいくというのがいいように思えます。


 とにもかくにも、いよいよ来週に迫った「EPISODE:TERRA GLORIA ~ルーンミッドガッツ王国の胎動~」アップデートを期待して待ちましょう!