2017年12月1日(金)で15周年を迎え、16年目に突入した『ラグナロクオンライン』。年明けを迎え、15周年イベントの熱狂と興奮も落ち着いてきましたが、そうなると今年の『RO』の動向が気になり始めるところだと思います。


 当サイトでは、昨年に続き『RO』運営チームの年明けインタビューを掲載させていただけることになりました。2018年の『RO』はどんな施策を行うのか、どんなアップデートが予定されているのか。現役『RO』プレイヤーはもちろん、休止中のプレイヤー、そしてまだ見ぬ未来のプレイヤーにも伝えたい内容をお届けします。


 今回ご対応いただいたのは、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社の『RO』運営チーム、長澤誠吾氏、山本兼寛氏、中村聡伸氏のお三方。インタビューではいつもお世話になっている方々なので、常連の読者さんにはもはやご紹介の必要もないかもしれませんね(笑)。


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▲左から長澤誠吾氏、山本兼寛氏、中村聡伸氏。今回はなぜか机の上に大量のポリンのぬいぐるみが!?


 前置きはいいから早く本題へ、という方もいると思いますが、ひとつだけ。今回のインタビュー内容はあくまでも予定なので、実際の実装時期などは変更される可能性もあることをご了承願います。


 ということで、インタビュー本編をどうぞ!


■まずは2017年を軽く振り返って……


――新年早々ですが、昨年に続き、2018年の『ラグナロクオンライン』の予定についてお話しいただけるということでお邪魔させていただきました。


★中村聡伸氏(以下、中村氏)


 よろしくお願いします。今回は、2018年の『RO』を楽しんでいただくためにこんなことをやっていくよ、というざっくりとした予定をお話しさせていただこうと思います。と、その前に、まずは2017年を軽く振り返ってみようかなと。


――昨年の年初に提示していただいた予定表がありましたが、予定の前後はあったものの、すべて達成できていますよね。読者さんからも「ほぼ達成できているのはすごい」という声がありました。


★中村氏


 95点くらいはいけたかなというのが感想ですね。


★長澤誠吾氏(以下、長澤氏)


 そうですね。その他のイベントなども結構できましたし。


★中村氏


 その中で、一番注目されたのはやはりレベル上限解放ですか。実装前に経験値テーブルのお話をさせていただいたときはいろいろと反響が大きかったですが……。


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――実際には、上限解放と同時に実装されたメモリアルダンジョン「ハートハンター軍事基地」、そして11月に実装された「ロックリッジ」関連の獲得経験値によって、ユーザーさんの不安もほぼ解消されたのではという感じですね。


★中村氏


 上限解放実装前の状態ですと、確かにちょっと身構えてしまうようなところもあったかと思います。ただ、昨年末に公開した「勝手にアワード」でも発表させていただいたのですが、実装から1ヶ月経たずにBaseLv175に到達された方もいらしたんですよね。


★山本兼寛氏(以下、山本氏)


 運営チームとしては、だいたい1ヶ月くらいでBaseLv175一番乗りが出てきそうだなと考えていたので、おおむね予想通りではありました。


――「ハートハンター軍事基地」に通っていればBaseLv170くらいまでは上がりそうという印象でしたが、一番乗りの方はそれ以外に通常のフィールドやダンジョンなどでひたすら狩りをしていたという感じですか?


★山本氏


 はい、そうなりますね。


★中村氏


 ちなみに、2017年11月末時点で、BaseLv175に到達しているのは121キャラクターでした。


――おー。結構いますね。とりあえずBaseLv170まで上げたらあとはデスペナルティ上等って感じで、レベリングは置いておいて冒険をするという方も多いみたいですが。


★中村氏


 BaseLv170になれば「ニーヴ武器シリーズ」が装備できるようになりますし、「ヴェルナー研究所 中央室」にも挑戦できるようになりますからね。……そんな感じで、レベル上限解放に関しては多くの方に受け入れられたのかなという印象です。


――実は「ハートハンター軍事基地」だけだと、戦闘が苦手なキャラや、パーティープレイができない環境の人だと、若干の絶望感は残っていたのですが、ロックリッジ関連のアップデートがあったおかげでほとんどのキャラでBaseLv170くらいまでは上げられるなぁという印象になりましたね。その先は今後のアップデートもあるでしょうから、気長に上げる感じで(笑)。


★中村氏


 そうですね。レベリングを急がない方は、じっくり上げながら楽しんでいただける設定になっています。ロックリッジ絡みで言うと、年末に「実績システム」も実装することができました。本当はもう少し早く実装したかったのですが、「実績システム」だけでは実装できない理由がありまして。


――同時に実装された「メールシステム」ですね。


★中村氏


 ええ。実績のご褒美がメールで届くという仕様になっているので、どうしても「メールシステム」も実装する必要があったんです。また、「実績システム」と「メールシステム」は既存のメニューにはボタンがありませんでしたので、グラフィカルなボタンメニューの追加も行わせていただきました。こちら、デフォルトではショートカットキーの設定はありませんが、一応オプションでショートカットキーの定義を行うことも可能になっています。


――あ、そうなんですね。


★中村氏


 まぁボタンもわかりやすいので、そちらから開く感じでもいいのかなとは思いますが、ショートカットが欲しいという方は設定していただければと。そんなこんなもあって、実績としてはまだロックリッジ絡みのものしか導入されていないのですが、2018年は随時実績項目も追加していければと考えています。


 また、2017年はマップ調整もいくつか行わせていただきました。対象マップとしては懐かしさを感じられるところが多かったと思います。特に「名もなき島」の「修道院」は好評でした。敵が強くなって昔の雰囲気が戻ってきたという感じで楽しめるようになっています。「EPISODE:TERRA GLORIA」で実装された「不思議な石片」によるクエスト緩和を利用していただいている方も多いようです。


――「不思議な石片」はクリスマスイベントでも結構出てきた印象があります。あまり「反逆の箱」を開けないという人でも、露店で取引するなどして必要数を確保しやすくなっているのかなと。


★中村氏


 ええ、よくある「(ダンジョン進入の前提の)クエストやってないから行けないよ!」という状況も、だいぶ解消されたのかなと。そんな感じで、2017年は15周年ということもあり、その他の施策もいろいろ行わせていただいて、盛り上げられたと思っています。


――LINEスタンプも話題になりましたね。


★中村氏


 いやぁ、デイリーランキング2位までいくとは思っていませんでした。かなり多くの方にご利用いただけているみたいで嬉しいです。


――今『RO』を遊んでいないという人にも使われているみたいですね。


★中村氏


 「これを買うためにLINEをインストールした」とか、「勢いで買ったけど、送る相手がいないよ!」という声も聞きますが……。


――確かにそういう声もありましたね(笑)。


★中村氏


 そして、ゲーム内のアニバーサリーイベントでは、昨年をはるかに越える人数の方々にログインしていただけて、15周年らしい盛り上がりがあったのかなと。


――報酬的にも超豪華でしたからねぇ。


★中村氏


 はい(笑)。この勢いのまま2018年、16年目の『RO』も突っ走っていきたいなと考えています。というところで、いよいよ2018年の予定の話にいきたいと思います。


■柱となるのは2月実装予定の「ワールド倉庫」&「ロビーワールド」!


――いよいよですね。私もまだ手元にいただいた資料をめくっていないので、読んでいる方と同じ気持ちで見せていただこうと思います(笑)。


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★中村氏


 1月中は昨年と同じ感じで、新カードが実装されたりぷちイベントが行われたりといった感じです。すでに発表されていますが、「英雄の痕跡」と「悪夢のジターバグ」関連のカードですね。効果に関しては実装されてからのお楽しみということで。


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▲新規実装されるカード。上段左から「fff・ジターバグカード」、「ジターバグカード」、「サラの幻影カード」、「ダークフェイスワームカード」、中段左から「フェイスワームカード」、「フェイスワームの幼虫カード」、「フェイスワームの卵カード」、「フェイヨン守護兵カード」、下段左から「演奏するペルカード」、「歌うペルカード」、「女王フェイスワームカード」、「大長老アイリンカード」。


――実装まではこのインタビュー掲載からあまり間も空きませんね。


★中村氏


 はい。そして、2018年の柱とも言えるのが、2月から行われる「ワールド倉庫施策」です。こちらは以前から何度かお話しさせていただいていまして、「週刊ROチャレンジ!」さんではテスト段階のものをレポートしていただいたこともありましたね。


――はい、ロックリッジ実装直前のこちらの記事で触れさせていただいています。


★中村氏


 とはいえ、まだご存じない方もいらっしゃるでしょうし、山本のほうから改めてご説明させていただければと思います。


★山本氏


 「ワールド倉庫施策」の前に「ロビーワールド」に関して説明させていただきたいと思います。ワールド倉庫と同時に、新たに「ロビーワールド」という特殊な新ワールドをオープンさせていただく予定です。こちらは、これまでのワールドとは違い、大人数で集まっていろいろなコンテンツで遊ぼうという、全ワールドのロビーのような空間の専用のワールドになります。これまでもイベント専用の特設ワールドを設置したりしていましたが、今後は常設されるロビーワールドを使ってイベントなどを行っていけたらと思っています。


 ただ、自分の持っているアイテムを使えないのでは、これまでの特設ワールドと同じになってしまいます。そこで、アイテムの移動を可能にするための施策が、2月にスタートする「ワールド倉庫施策」となります。


 具体的には、ロビーワールドと既存のワールド間で、この「ワールド倉庫」を介して相互にアイテムを移動できるという内容です。また、仕様上は既存のワールド同士においてもアイテムの移動が可能になります。実装当初はロビーワールドとの相互移動のみが可能ですが、既存の各ワールド間のアイテム移動も徐々に解放していければと考えています。


――なるほど、まずはロビーワールドと既存ワールド間のアイテム移動だけになるんですね。


★山本氏


 はい。今後テストなどを経て、必要なものは解放していく流れになります。この「ワールド倉庫」自体は開発は終了していまして、現在社内のテストサーバーなどでいろいろ検証中です。が、特に負荷面などに関しては、実際のサーバー上で運用してみないと検証しきれない点もあります。ですので、2月には「ロビーワールド」と同時に「ワールド倉庫」のテストを実施し、負荷テストを兼ねたミニイベントを行わせていただければと考えています。


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――話は少し戻るのですが、「ロビーワールド」の仕様について質問させてください。「ロビーワールド」は新たなワールドとおっしゃっていましたが、そこに作成することになるキャラクターというのは既存のワールドのキャラクターをコピーする感じになるのでしょうか?


★山本氏


 いえ、『RO』の仕様上、キャラクターデータのコピーをシステム上で行うことができません。ですので、プレイヤーのみなさんには新しくキャラクターを作っていただくことになります。ですが、「ロビーワールド」には経験値を稼いだり、レベル上げを行うようなコンテンツは存在しません。どうやってレベルを上げるのかというと、既存のワールドのキャラクターのレベルなどの情報をアイテム化して、「ワールド倉庫」を通じて「ロビーワールド」に送ることになります。


――実際は新しいキャラですが、自分のキャラの情報を反映させる仕組みが導入される、という感じですか。……ということは、キャラクターネームはどうなるんでしょうか。


★山本氏


 そこに関しては、これまで同様、早いもの勝ちとなってしまいます。申し訳ありません。あくまで『RO』の基本システムを利用しているのは変わりないので……。ですので、「ロビーワールド」とはいえ、とりあえずは新ワールドが実装されるという感覚で捉えていただければと思います。


 キャラクターに関しては、通常のワールドであれば、経験値を稼いでレベルを上げて転職して……という流れになりますが、さきほど言ったように経験値稼ぎは必要ありませんので、手間を省いた形で成長を行うようにしていきたいと考えています。NPCに話すことで転職できるとか。自分の育成したキャラのデータを反映することで、より楽しめると思います。


★中村氏


 既存のワールドで育成したキャラの情報、たとえば「BaseLv165のルーンナイト」といった情報をアイテム化したものをNPCに見せることで、同じ扱い方が可能なキャラクターにできる、という感じです。


★山本氏


 将来的には未定ですが、現状では、オープン当初「ロビーワールド」には経験値稼ぎコンテンツ導入の予定がありませんので、ご意見でよくいただいている「既存のメモリアルダンジョンを他のワールドの人と一緒にクリアして経験値を稼ぐ」というようなことはできません。もちろん、要望が多ければこの限りではないのですが……。


――要望によっては“ロビーワールド専用の経験値稼ぎダンジョン”などの実装もないわけではないと。


★山本氏


 そうですね。とはいえ、繰り返しになりますが、現時点ではロビーワールドでの経験値稼ぎコンテンツというのは予定していません。


――なるほど。ロビーワールドの前提に関してわかっていないと誤解も生じるかもしれませんから、確認できてよかったです。ということで、「ワールド倉庫」の話に戻していただければと(笑)。


★山本氏


 はい(笑)。「ワールド倉庫」に関しては、以前のインタビューでの話から、「ロビーワールドに持っていったアイテムは既存ワールドに持ち帰れないのではないか」という話なども出ていますが、そんなことはありません。アイテムの移動制限に関しては、ロビーワールドで得た報酬を既存のワールドに持ち帰ったあとで、ワールド倉庫を介して他のワールドに持っていって、再び報酬を受け取るというようなことを防ぐためのものなんです。アイテムを一方通行にすることが目的ではないのでご理解いただければと思います。ですので、自分のワールドからロビーワールドに持っていったアイテムが持ち帰れないということは絶対にありません。このあたりは2月に実施されるテストやミニイベントで実際にご確認いただけると思います。


■ロビーワールドを使った新たな攻城戦「ワールドGvG」の仕様に迫る!?


★山本氏


 そしてワールド倉庫のテストのあとで、「ロビーワールド」で行う新たな攻城戦、「ワールドGvG」のテストを行いたいと考えています。「ワールドGvG」に関してもいろいろご意見をいただいていますが、既存の13ワールドで行われている攻城戦をそのまま「ロビーワールド」に実装してもうまくはいかないと思います。ですので、多少手を加えようと思っています。そのひとつとして、「GvGの規模」があります。例えば20人vs20人で戦っているワールドもあれば、50人vs50人で戦っているワールドもあります。それが一箇所に集まったら当然人数が多いギルドのほうが有利ですよね。


――確かに。


★山本氏


 予定している「ワールドGvG」では、まずはギルドのカテゴリを小規模、中規模、大規模などという規模ごとに分けて、同じ規模のギルド同士で戦うようにしたいと思います。そんな感じでいろいろと新しい仕様も入っていますので、新たな「ワールドGvG」のテストも行いたいと考えているんです。


 もちろん、これまで同様に無差別級という感じで制限なしというほうがいいというご意見もあると思います。それらをいろいろとテストしてみて、アンケートなどでご意見を募り、その結果を見て実際の仕様を検討していきたいと。


 ですので、攻城戦プレイヤーのみなさんはとりあえず参加していただき、ダメならダメでご意見がいただきたいというのが正直なところです。もちろん、良かった点についてもご意見をいただきたいですが(笑)、その中で、運営チームで協議し、「これを採用しよう」「これは再検討しよう」といった感じで本実装に向けたカスタマイズを行いたいと考えています。


 いろいろな考えのユーザーさんがいらっしゃいますので、全員の100%の願いを叶えるというのは、現時点でのワールドでもムリだとは思っています。ですが、そういった状況でも、小さい声であっても拾いつつ、できるだけ多くの方に満足していただける新たな攻城戦を作っていきたいと考えています。ぜひご協力していただければと思います。


――攻城戦に関しては読者さんからもご意見やご質問が来ています。彩音さんからのご質問として「攻城戦では、レーサーとして落城を狙っている方たちもいます。Gv勢力ではないけど、砦確保をしたいという勢力です。僕がプレイしてるワールドだけでも、そこそこの方たちがレーサーとして動いています。おそらく、他のワールドにも似たような方たちはいるかと思うんですが、運営の方々はそういった方たちを把握しているかどうかを知りたいです」というものがきています。


……ソロもしくは少人数で、砦を確保するために素早く進軍し、敵軍のスキをついて(または敵軍不在の砦の)エンペリウムを落とす戦い方。他のギルドとレースの様相を呈するためレーサーと呼ばれます。


★山本氏


 はい、レーサーという方たちがいるのはもちろん把握しています。ただ、これに関しても、規模の問題でレーサーをしているという方が含まれているのではないかなと思うんですね。また、攻城戦が実装された当初のように、ひとつの砦にレーサーギルドが数十も集まって、誰が最後にエンペリウムを割るのかという駆け引きもあったと思うんです。今回の「ワールドGvG」ではそういったことも逆にやりやすくなるのではないかと思っています。


 最終的な砦確保という点では難しくなるかもしれませんが、遊びとしてのレーサー争奪戦はやりやすくなるかもしれません。


――今はエンペリウムが草系モンスターと同じ仕様になっているのでそこまでではないのですが、昔は攻城戦の時間中に何回砦を陥落させられたかということに情熱を傾ける方もいました。ひとくちにレーサーといっても砦確保だけが目的ではないという印象もありますね。


★山本氏


 今までの攻城戦って、大手ギルドが新攻城戦(攻城戦SecondEdition)で戦って砦を確保したあとで、さらに追加で砦を確保するために従来の攻城戦マップへ進攻してくるという流れもあると思うんですよ。ですが、今企画している「ワールドGvG」では、規模ごとに階級を分けるので、複数の階級を制覇しようと思ったら、別のギルドを用意しておかないといけないんですよ。


――ああ、なるほど。言われてみればそうですね。


★山本氏


 「ワールドGvG」では、ギルドごとのベースキャンプというのも実はあらかじめ提供させていただく予定なんですが、この場所も階級ごとに別になります。ギルドが別ということになれば所属キャラも新たに用意しなければなりませんし、その分装備も必要になります。つまり、階級をまたいでの砦確保は非常に難しくなるわけです。中の人が同じで別のキャラで中規模や小規模の階級戦に集中している間に、はたして大規模階級の砦を守りきれるのかという問題もあります。


――そうですね。ギルドマスターが留守番していて、砦を攻められたことに気がつき、「緊急招集」を使っても、ギルドメンバーのキャラ自体がログインできていなければどうしようもありませんね。


★山本氏


 そういった内容に関してもテストをしていきたいという感じなんです。レーサーが活動しやすくなるかもと言ったのは、大手と攻める砦が被らない可能性も高いからなんですね。もちろん、複数階級の砦の確保を完全に防ぐような仕組みにはなっていませんから、あえて高難度の戦いを楽しむ大手ギルドも出てくるのではないかと思います。逆にどこまでできるのかというのは気になるところではありますね。


――駆け引きや読み合いも面白くなりそうですね。


★山本氏


 もちろん、今までのようにギルド同士で同盟を組むこともできますので、小規模階級で4ギルドの同盟なんていうのも全然アリだと思います。規模別のほかに、もちろんこれまでと同じような無差別級というか、規模制限のない戦いのテストも行ってみようと思っていますので、いろいろとご意見をいただければと思います。


――実は攻城戦関連ではほかの質問も来ていまして……。


★山本氏


 せっかくなので攻城戦関連のご質問にお答えしてしまいましょうか。


――では、ほーくすさんからの質問を。「現行の攻城戦が終わると仮定すると、アルケミストランキングとランカーホワイトスリムポーションの意義がほぼ無いのでは? 狩りで使う人はいないし、狩りならいわゆる%回復剤ですしね」という疑問ですね。


★山本氏


 これは前回のインタビューで名前つきのアイテムが「ロビーワールド」に持ち込めないという話から出た疑問ですね。もう少し詳しいお話をしますと、『RO』の仕組み上、アイテム側からは、それがランキングに載っている人のものかどうかというのは判定できないんですね。ですので、ランキングに載っているポーションはそもそも効果の高いアイテムとしてチケット化してしまえばいいのではというご意見もいただくのですが、それができないんですよ。


――ランカーアイテムであるというフラグみたいなものが、アイテム側だけでは判別できないと?


★山本氏


 アイテム単体でどうこうできる部分にはなくて、もっと根っこの部分になってしまっているんですね。これはアルケミストだけでなく、ブラックスミスの作成する武器などに関しても同様です。製造武器をもっと強くできる仕組みにならないかというご意見もいただいているのですが、極端な話、アイテム側から見ると、ブラックスミスの製造武器もスロットのない店売り武器も、同じ扱いになってしまっているんです。ですので、製造武器の強化に関しては断念したという裏話を何回かしたことがありました。アルケミストの製造ポーションも同様なんですね。


 このあたりのことは、実は数年前に行われたワールド対抗の攻城戦「ワールド対抗戦」などに参加した方には説明したこともあったと思います。なんでできないのかと不思議に思う方も多いと思いますが、そういう複雑な仕様の問題がありまして、簡単には変更ができないというジレンマがあるんです。


 また、ご意見にある「狩りで使う人はいない」という点ですが、使えないわけではないんですよ。おっしゃるとおり、%回復剤の使い勝手がいいので使う人が少ないのですが、「封印の迷宮」のように%回復剤が使えない場所ではポーションを使います。まだ企画中ではあるのですが、現在主に攻城戦用に実装している回復アイテム……たとえば「プロンテラ軍丸薬」などは、「ワールドGvG」がメインになって現行の攻城戦が廃止されると仮定すると、使いみちが薄くなりますよね。こういったものを狩場で使えるようにするかどうかといった検討も行っています。


 そして「ワールドGvG」に関して、いろいろな仕様でテストすると言いましたが、その一環として「%回復剤を使えない攻城戦」というのも企画しています。「ホワイトスリムポーション」やSP回復用の「ソウルドリンク」、そういったものしか使えない設定の「ワールドGvG」ですね。


――ああ、規模制限ではなく回復剤の制限という感じですね。


★山本氏


 Zenyを費やして「イグドラシルの実」を叩いていれば粘れるのは当たり前ですよね。そういった資産的な差を多少埋められるのかなと。そういう点では、この仕様が採用されれば、「ホワイトスリムポーション」の需要は逆に伸びるんじゃないかなと。まぁ、ランカーである必然性は薄いのですが……。アルケミストの作るポーションとして、そういったところで需要も掘り起こしていきたいかなと考えています。


――ほっしーさんからの質問というかご意見ですが、「攻城戦をやってる人全員が全員他ワールドと戦いたいって思ってるわけではありません。アイテムを移行した時に戻せなかったらやる気も出ないので私は始まる前から言います。ロビー移行後も既存の攻城戦は残してください!」とのことです。


★山本氏


 本題の前に、くどいようですが、「ロビーワールド」からアイテムを戻せないということはありません。ご安心ください。


 で、「ワールドGvG」に移行するというのはあくまでも“予定”です。アンケートを取った結果、通常の攻城戦も残してほしいというご意見が多ければ残します。ただ、先に言っておきたいのですが、残すとしても、現行のままというわけにはいかないと思います。なぜなら、「ワールドGvG」に流れた人がいなくなる分、これまでの砦から得られる収入が少ない人数で獲得できてしまうという問題が出てくるからです。できるだけ「ワールドGvG」を遊んでほしいというのもありますが。ですので、収入としては「ワールドGvG」のほうを多めに設定しつつ、既存の攻城戦のほうは抑えめにする変更を行うことになると思います。


――なるほど。とはいえ現行の攻城戦を残すという点に関してもご意見次第という感じですか。


★山本氏


 はい。その通りなんです。テストを行うというのはそういったご意見をいただくためでもあるんです。


――このご意見で言うと、ほっしーさんは「ワールドGvG実装後も既存の攻城戦を残して欲しいという意見」に1票入れているということになるわけですよね。


★山本氏


 はい、そういうことになりますね。


■ロビーワールドで攻城戦を優先して実装するのは大きな理由があった!?


★山本氏


 実は、「ロビーワールド」に関しては、いわゆるPvEコンテンツやモンスターハウス的なコンテンツもやっていきたいと思っているのです。しかし、攻城戦はテストでいただいた意見をフィードバックするのに時間がかかるため、早めにテストをしたかったんですね。あとは、「ワールドGvG」の負荷に耐えられれば、たいがいの負荷には耐えられるんですよ。


――確かに(笑)。ある意味で最大の負荷テストにもなっているんですね。


★山本氏


 そうなんです。ユーザーさんが心配しているであろう、同一ワールドにそんなに人が集まって大丈夫なのかという点に関しても、実は裏で細かくサーバー切り替えなどを設定していて、最大限の負荷対策を行っています。また、「ワールドGvG」の負荷が見えてしまえば、イベントではどのくらいまで耐えられるかといった目安もわかりますので、今後の企画の参考にもなります。


 という感じで、攻城戦だから優先しているというわけではなく、テストとしても一石二鳥ということで、まずは「ワールドGvG」を実装しようという流れになっているんです。


★中村氏


 けっして「攻城戦だけしかやらない」というわけではないので、その点はご理解いただけるとありがたいです。予定表にもありますが、「ロビーワールド」では、その他の新コンテンツも実装予定です。


――「ロビーワールド」版の蜃気楼の塔とか?


★中村氏


 まずはそのあたりが思い浮かびますよね(笑)。それ以外にもパーティー単位で遊ぶコンテンツというものを導入していきたいなと思っているんですね。なぜかと言いますと、既存のワールドでも、パーティーをフルメンバーの12名集めて遊ぼうというのは少しやりにくくなっているというのがあります。ワールド統合をしてほしいというご意見もありますが、その大元はそういう部分だったりするんです。「ロビーワールド」でパーティーの募集ができるようになり、そこに大人数向けのコンテンツがあれば、ご要望としては達成できるのかなと。とはいえ、最初に言ったように「ロビーワールド」に通常のフィールドや経験値稼ぎという内容を導入する予定は今のところまったくありません。たとえば、大人数パーティー向けの「ロビーワールド」専用新メモリアルダンジョンを導入するとか、そういったことを考えていきたいかなと思っています。


 夏の「僕のドキドキ冒険記」シリーズなどでは宝箱の罠解除にできるだけ大人数のパーティーのほうが有利ですよね。パーティーで挑むコンテンツとしては「深淵の回廊」などでもメモリアルダンジョン「深淵の古城」探索ではやはり大人数パーティーが適していますよね。そういった新しい遊びが導入される際に、コミュニケーションを取りながらパーティーを募集できる場所として、「ロビーワールド」が使えるようになればいいのかなと。


――ワールド倉庫施策のテストが2月からとのことですが、具体的なスケジュールは決まっていますか?


★長澤氏


 テストの結果にもよりますが、まずは2月上旬くらいから「ワールド倉庫」のテスト、その後少し間を空けて、2月下旬か3月上旬くらいから「ワールドGvG」のテストを行わせていただこうかと思っています。その後、アンケートを行い、修正点や変更点に応じて実装時期が決まってくるかと思います。


★山本氏


 こちらで提供したものがだいたい受け入れられるようであれば春くらいには本格実装をしたいなという感じですが、これは期間を決めているわけではなく、あくまでもアンケート次第です。我々としては、時間がかかったとしても、ユーザーさんが望むものに近いかたちで、より良いものを実装したいと考えています。


★長澤氏


 バランスを見ながらという点もありますし、実装を急ぐあまり不完全なものを提供してしまうのでは本末転倒ですからね。ただ、それを理由にしてしまうとズルズルと伸びてしまいますので、目標は言っておかないとと思いまして。


★山本氏


 ということで、できれば春には、という感じです。


★中村氏


 いったんロビーワールドを実装してしまえば、今後末長く遊んでいただける場所になると思います。ここは期日を区切るよりは、完璧に楽しんでいただけるものを作るという意気込みでやっていこうと。


 テスト開始後にはアンケートフォームなどもご用意させていただいて、できるだけ具体的なご意見をいただけるようにしたいと思っていますので、そのときはご協力いただければと思います。


★長澤氏


 実はこの件に関しては、すでにたくさんご意見をいただいていまして、そういったものはすべて一覧にして見られるようにしているんですよ。前のインタビューが掲載された直後くらいから一気に増えまして(笑)。


――やはりみんな気になることなんだと思いますよ。


★長澤氏


 辛口のご意見もありましたが、『RO』を愛するがゆえの意見なんだなというのがひしひしと伝わってきて、それはもう本当にありがたかったです。


★山本氏


 以前のインタビュー時にはまだお話しできないこともあったので、そのぶん、ユーザーさんの中でいろいろと独り歩きしてしまった内容もあった感じだったのが逆に申し訳なかったなという反省もありました。


 まぁでも、そんなに不安になるようなことをやっているわけではないので大丈夫です。不安だというご意見に関しても、いただいたものは事前に解決しているのがほとんどです。


★中村氏


 できるだけ不安のないように遊んでもらうために、ご質問には答えていきたいと思っていますね。


★長澤氏


 ヘルプデスク宛てにご意見をいただいたからこそ、この点は詳しく伝えなきゃ、というのもわかりましたし。そこは本当にユーザーさんのおかげですね。


★中村氏


 ロビーワールド関連はそんな感じで、長期的に見つつも、どんどん充実させていきたいと思っています。


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■いよいよ秒読み段階に入ったドラム族の実装! その詳細とは?


★中村氏


 春には「ドラム族」の実装が予定されています。昨年はイラストを公開したりしましたが、昨年末に開発元に最終的なOKをいただき、準備も整いましたので、この春には実装できると思います。


――ドラム族は新たにキャラクタースロットを消費して作ることになるんですよね? 現状ではもうキャラスロットが空いていないという人もいるとは思いますが……。


★中村氏


 ううっ、さすがにキャラクタースロットは増やせません。申し訳ありませんが、その点はご了承ください。


――デスヨネー。


★中村氏


 ドラム族に関して、実は、事前情報からだいぶ変更があった点もありますので、ここではそのあたりのことをお話しさせていただければと思います。


――おや、そうなんですか。


★中村氏


 以前お話しした際に、ドラム族というのは種族的には「動物形」、サイズは「小型」だという話だったと思うんです。まずここが変更になっています。


★山本氏


 はい。種族は「ドラム族」、サイズは「小型」になります。


――おっと、いきなり新カテゴリーですか!


★山本氏


 動物形ではないので、対動物形の特化武器などは効果が出ません。が、ドラム族に対して効果のあるものとして設計されているアイテムやスキルには、対象に「ドラム族」という表記が追加されることになります。たとえば、「ビーストストレイフィング」などのスキルに関しても「動物形」と「ドラム族」が対象になります。


 また、攻城戦などでよく使われる「人間形」のモンスターに対する効果は、ドラム族には効果がありません。しかし、ドラム族もプレイヤーキャラクターですので、現状のアイテムやスキルなどでも「プレイヤーキャラ」に対する効果はドラム族に対しても発揮されます。


 ドラム族のサイズは小型ですが、養子キャラは小型ですから、この点についてはバランスは取れるかなと考えています。という感じで、ドラム族でも攻城戦に参加していただけるようになっています。


★中村氏


 あっ、攻城戦に関しては、トレーニングエディション(TE)にはドラム族では参加できません。


★山本氏


 というのも、ドラム族自体、転職することなくBaseLv175まで上がっていくからなんです。JobLvは最大50なんですが、物理、魔法、支援という、初心者にもわかりやすいスキルツリーになっていて、そのうえ、それなりに強いスキルが凝縮された感じになっているんですね。この状態で攻城戦TEに参加できてしまうとかなりの“強キャラ”になってしまうんですよ。逆に、攻城戦TEに参加できないくらいの強さと扱いやすさを持っているから、初心者にも扱いやすいキャラクターになっているとも言えます。


★中村氏


 ヘビーユーザーの方が使うとそれなりに強くできますが、どちらかというとわかりやすい遊び方ができるので、初心者の方に触っていただければと考えています。


★山本氏


 スキルツリーも3系統に分かれているだけで、そのまま振っていけば迷いなく育てることができると思います。『RO』って節目節目で変化が訪れますよね。たとえばアコライトの中でも殴りアコライトだったり支援系だったりとタイプがある。さらに、プリーストになるかモンクになるかで道が分かれますよね。ベテランにとってはそこが面白いところではあるのですが、初心者にとっては難しい点でもあると思うんです。ドラム族はその点が非常にわかりやすくなっているんです。また、もしも物理系が合わずに魔法系をやりたいと思った場合、極端な話、(「キラキラスティック」などで)スキルを振り直ししてしまえば育てたキャラで別のタイプに変更することも可能です。


★中村氏


 ドラム族で支援キャラを使ってみて面白いと思っていただけたら、改めて人間のアコライトを作っていただき、アークビショップまで育成してもらえれば、本格的な支援職を楽しむこともできますからね。そういった感じで『RO』を遊んでいただくきっかけになってくれればと思っています。


 ドラム族向けのスタートの島も実装されますので、初心者向けのフォローも手厚くやっていけたらと考えています。


――『RO』にすごく久々に復帰して、現状がワケわからないよという人は、ドラム族からやってみるといいかもしれませんね。ということで、さきほどの話ではありませんが、実装タイミングの春というのも長い期間ありますが……?


★中村氏


 しょ、初夏にならないように頑張ります。


★山本氏


 ドラム族自体の実装は、「ワールド倉庫」関連に引っ張られることもないと思いますので……。


★長澤氏


 ワールド倉庫がとんでもないトラブルにでもならない限りは……。春の季節イベントよりは前に実装したいと思って動いています。


――春……といえば最近は定番の精錬祭ですが。


★長澤氏


 春イベントで何をやるかはまだ秘密です(笑)。


――残念(笑)。


★山本氏


 あ、そうそう。ちょっと話が前後しますけれど、今後の季節イベントでは「ロビーワールド」も絡めた内容を行っていく予定なんですよ。「ロビーワールド」内で遊んで、その結果を自分の活動するワールドに持ち帰れるという感じです。そういった季節イベントの変化も今後は楽しみにしていただけるんじゃないかなと思っています。


――なるほど。「ロビーワールド」自体で季節イベントを開催するということも……?


★山本氏


 いえ、これまでどおり、各ワールド内にもイベントが用意されていますが、それとはちょっと違う「ロビーワールド」向けの内容も加わる感じですかね。両方で楽しめるようにする予定です。


★長澤氏


 仮に春イベントがムリでも夏イベントで……。ともかく、新しい機能ですので、そういったものを使った遊びというのをイベントで楽しんでいただこうかと。そんな感じで、今までの遊びの付加価値を導入していくというのも今年の目標のひとつですね。


07

■「イリュージョンダンジョン」、そして次期エピソードアップデートも控えている!


★中村氏


 夏には「イリュージョンダンジョン」というコンテンツの実装を予定しています。


――こちらも以前チラッとお話をうかがいましたね。


★山本氏


 はい。既存のダンジョンの上位ダンジョンという感じのマップですね。現状では第4弾くらいまで予定されているのですが、イリュージョンが進行していくに従って、ストーリーが進んでいったりしつつ、既存のモンスターの上位モンスター的なものが登場してきます。もちろん新カードの実装もあります。コンテンツとしてはマップとモンスターとカードといった、ややコンパクトな内容になっていますので、できれば複数のマップを同時に実装していければと考えています。


 ただ、現状がコンパクトなだけで、実際に日本に実装する際にカスタマイズすることで規模が大きくなることもあるかもしれません。韓国に実装されているものからカスタマイズする予定ですので、実際にはだいぶ変わるんじゃないかな、と……。


――なるほど。最近の流れでは、日本仕様はかなり違ったものになっていますから、プレイヤーでは予想が難しそうですね(笑)。


★山本氏


 一番大きいのがレベル帯ですよね。日本ではレベルキャップを解放したばかりですから、上のレベル帯を目指して経験値を稼いでいってほしいんですよね。そういった面で、できる限り上のレベル帯のマップを用意してきたいと考えているんです。それでも少し下のレベル帯が必要だなという状況も発生しますから、そのあたりを見つつ、状況に合わせて実装していきたいと思います。


★中村氏


 で、秋以降には新エピソードを実装していきたいと思っているのですが、これ、実は韓国のほうでもまだ実装されていないんですよね。ここでは秋以降となっていますが、目安としては韓国に実装されてから数ヶ月置いてローカライズ・実装をしていく感じになると思います。ですので、スケジュールとしては厳密には決められていない感じなんです。日本でもできれば年内には実装したいですね。


★長澤氏


 実は、これに関しても、韓国に実装されたものから日本向けに大きく変わるかも、というのは開発元にはすでに伝えてあったりします。


★山本氏


 まぁ、韓国のユーザーさんと日本のユーザーさんの遊び方って全然違いますからね。そういう点では変えていかないと。


★長澤氏


 韓国ユーザーさんはなんというか、直線で遊んでいく感じ。日本のユーザーさんは段階を踏んで遊んでいく感じかな。


★中村氏


 日本のユーザーさんは遊び方を作るのが好きな面も見受けられますよね。純粋な数字を追いかけるというよりは、こいつにはこんなスキルは効くのかなとか、このアイテムを使ってみたらどうだろう、みたいな。


 2017年に実装した、いわゆる“獄カード”がその点は顕著で、あれって、特定のスキルの効果が上がるじゃないですか。よく「なんでこのスキルなの?」って言われたりもしたんですが、そのスキルを使える場所を増やして、遊びの幅を広げるというのが大事なことだと思ったからなんですよね。そういった実装物って多くなっているんですよね。横の広がり、新しい遊び方をどんどん見つけていっていただけるといいかなと思っています。


 あっ、ただ、逆にドラム族は直線でまっすぐに遊んでいける、わかりやすさ重視のキャラクターになっています。


 そんな感じで、今年の実装内容はコンテンツとしては数はさほど多くは見えないかもしれませんが、年間を通じて進めていくものが多くなっています。特に「ワールド倉庫施策」は通年でやっていくことになります。もちろん、これに加えて季節イベントもどんどん実施していく予定です。2017年の15周年施策以上に気合を入れていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。


★長澤氏


 ここに書かれていませんが、実装を検討しているコンテンツなどもまだありまして、そういったものも含めると、確実に昨年以上のボリュームのコンテンツが実装されていくと思います。


 さらに、「ロビーワールド」が実装されたあとで実装していきたいコンテンツの企画も随時上がってきています。まだまだ企画段階ですが、通称「RO無双」みたいなものもやりたいね、などと話していたりします。


――無双系ですか(笑)。


★長澤氏


 まだまだ企画段階なので確定ではないのですが、ほかに面白い企画があればそっちを先に実装するかもしれません(笑)。そんな感じで、常に新しいものを取り入れていきたいと思っています。何もしないなんてことはありませんので、ぜひ期待していただければと思います。


――「ロビーワールド」が実装されると本当にいろいろと幅が広がりそうですから、今までになかった遊びが楽しめそうですよね。


★長澤氏


 ええ。新しい切り口のイベントだけで、十分楽しめちゃうんじゃないかって思えるくらいなんですよねー。


★山本氏


 これまでのイベントワールドでは結果をすぐに持ち帰ることができなかったじゃないですか。セカンドコスチューム体験ワールドの古代遺跡探索でも、ギムレットを通して「モンスターコイン」として受け取ってから報酬を交換するという流れでしたが、ロビーワールドが実装できれば、結果がすぐに持ち帰れます。タイムラグなしに楽しめるのは大きいかなと。もちろん、自分の装備を持っていけるというのも大きいですね。自分が遊びたいときに遊べるのがいいな、と。ぜひ期待していただければと思います。


★中村氏


 2017年、15周年の年よりも、2018年、16年目の『RO』が面白くなるようにしていきますので期待していてください。


★長澤氏


 面白くしていきますよ! と言いつつ2月のワールド倉庫のテストにドキドキしています(苦笑)。


――そこはユーザー的にも最大の山場に思えますね(笑)。無事に実装されるのを願っていますので、ぜひともよろしくお願いします!


 というわけで、ついに具体的な実装時期が発表された「ロビーワールド」&「ワールド倉庫」を中心に、2018年を通して長期的に楽しめそうなコンテンツが実装予定となっています。2017年を振り返ってみても、年初に発表されたコンテンツ以外の大規模なイベントやキャンペーンなどもあったので、2018年もこれだけで終わるはずはないと思われます。


 ともあれ、まずは2月の「ロビーワールド」、そして「ワールドGvG」が気になっている人がほとんどかもしれませんね。間もなくテスト開始ということで、いよいよその全容が明らかに……そしてプレイヤー自身の手で実際に触れることができます。そのときを楽しみに待ちましょう。