17周年のアニバーサリーを目前に控えた『ラグナロクオンライン』では、今年も記念イベントの準備が進められています(RO17周年アニバーサリー特設サイトはこちら)。そんなアニバーサリー記念企画のひとつとして、なんと「しゃべるNPC」が実装されるとのこと。


 その名も「新人広報員聖なる花江」

 「新人広報員」といえば、毎回のイベントやゲーム内トピックをプレイヤーに伝えてくれたり、ときにはイベントマップへ転送してくれたりする便利NPCですが、どうやらこのNPCが変更される模様です。それも、なんと本日(2019年11月26日(火))から!


 今回は「新人広報員聖なる花江」のボイスを担当した声優、花江夏樹さんにお話をうかがうことができたので、その様子をお届けしていきたいと思います。


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▲専用の立ち絵イラストは、さまざまなタイトルの書籍装画や、キャラクターデザイン、原画など手がける人気イラストレーター、浅島ヨシユキ氏の手によるものです。

 花江さんといえば数多くのアニメでメインキャラクターを担当するなど超人気の声優。一方で声優界きってのゲーマーとしても有名で、忙しい仕事の合間を縫ってご自身のYoutubeチャンネルで頻繁にゲーム実況も行なわれています。2019年夏には『ラグナロクマスターズ』のタイアップ実況動画企画も実施。その動画中でも、昔『RO』をガッツリと遊んでいたと発言されているとおり、実は現在のゲーム好きの礎ともなっているのが『RO』とのこと。


 「新人広報員聖なる花江」の実装期間は約1年間。季節イベントや時節のメッセージなども収録し、1年を通して花江さんのボイスが『RO』のゲーム内で楽しめてしまうという超大型企画となっています。


 今回、ボイス収録にあたり、記念企画として、なんと花江さんご自身による『RO』の実況動画も公開されています。このインタビューと合わせて下記リンク先の動画もぜひ視聴してみてください。


・【RO】#1 声優 花江夏樹と『猫』になって野生の本能を解放したい男達【ラグナロクオンライン】
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 では、インタビュー本編へどうぞ!


■きっかけは元『RO』プレイヤーとして花江さんから逆オファー!?

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――さっそくですが、今回ボイスを担当することになった経緯をお聞かせいただけますか。


★花江夏樹氏(以下、花江氏)
 実は以前、ガンホーさんとは『パズル&ドラゴンズ』のお仕事をさせていただいたことがありまして、そのとき、冗談交じりに「僕、昔『ラグナロクオンライン』をずっとやっていたので、そちらでお仕事があったらぜひ!」みたいな話をしていたんですよ。僕の中ではやっぱり“ガンホーさんといえば『RO』!”みたいな印象があったんですね。


――『RO』プレイヤーとしてはやっぱりそうですね(笑)。


★花江氏
 その話をガンホーさんの社内で伝えていただいたようで、その後『ラグナロクマスターズ』の実況動画の企画をやらせていただきました。それまでは長らく『RO』関連には触れていなくて「うわー懐かしいなぁ」と。


――動画内でもおっしゃっていましたね。


★花江氏
 僕、『RO』を遊んでいたのが結構昔で……小学校6年生から中学生くらいまでだったかなぁ。リビングに置いてあったPCで遊んでいました。


――ええっ、結構お若いときに『RO』を遊ばれていたんですね!? 周囲にオンラインゲームを遊んでいる友達なんていなかったのでは……?


★花江氏
 僕の場合は僕が周囲の友人を誘って遊んでいましたね。でも、『RO』を遊び始めたきっかけというのは、もともとは別のオンラインゲームを遊んでいて、そこで知り合ったフレンドに誘われたのが発端だったんですよ。当時遊んでいたのが、わりと可愛い系の子供向けだったので、「大人のゲーム、いこうせ!」って(一同笑)。だから最初はリアルの知り合いはいない状態でのスタートでした。そのとき誘ってくれた別ゲーのフレンドが結成していたギルドに入れてもらったんです。


――いいですね。本格的なMMORPGは初めてだったと思いますが、いかがでしたか。


★花江氏
 当時の僕らからすると年齢層がちょっと高めというか、いろんな年代の人がいたんですよね。だから、一気に世界が広がった気がしました。そんなわけで、家にいるときはもうずーっとプレイしていました。


――ドハマリしていた感じですね。どんなキャラクターで遊ばれていたんですか。


★花江氏
 僕、いろんなキャラを作っては消し作っては消しってやっていたんですよ(苦笑)。転生システムは実装されていたと思うんですけど、転生までいったキャラはほとんどいなかった気がします。


――ああ、まだまだ転生が大変だった時代ですね。


★花江氏
 2次職を育てて……育成のタイプがあるじゃないですか、それをいろいろ試していましたね。その中でもアコライト系の職業が多かったと思います。あ、でも一番最初に遊んでいたのはバードだったんですよ。


――当時からやっぱり歌に興味があったとか?


★花江氏
 いや、そんなことはなくて、なんとなくです(笑)。アーチャー、バード時代はフェイヨンの近くで「ダブルストレイフィング」で「天下大将軍」を狩りまくっていました。


――『RO』はどのくらいプレイされていたんですか?


★花江氏
 中学時代はずっとやっていましたね。3年くらいかな。ブランクとしては結構長くて、久々に公式ホームページなどを見せていただいたら職業とかめちゃくちゃ増えていたりして。システムとかもいろいろ増えていて、“別ゲー感”あるなと。


――今回、新種族として比較的最近実装された「ドラム」などをご覧になって、いかがでしたか?


★花江氏
 可愛いですね! 実際に猫も飼っていて、猫好きなんですよ僕。だからもう最初から気になっていました。


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▲公式イラストレーター、雄一郎氏による、花江氏の愛猫「こんぺい」君をモデルにしたドラムのキャライラストも新規描き下ろし!

■「新人広報員聖なる花江」について

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――今回「新人広報員聖なる花江」を実装するにあたって、見た目の装備なども花江さんのほうで選ばれたとのことですが、頭に「矢りんご」こと「名射手のりんご[0]」を選ばれた理由というのは……?


★花江氏
 最初にギルドに入れていただいた際、僕、初心者だったので、ギルドマスターのプレイヤーさんがいろいろと装備を貸してくれたんですよ。その中のひとつに「名射手のりんご[0]」があったんです。


――あ、最初はバードだったからですか。当時は弓系の定番装備でしたからね。


★花江氏
 はい、たぶんそういう意図だったんだと思います。同時に「プパカード」挿しの鎧とかも一緒に借りてて(笑)。そのうちにギルマスの方が引退するということになってしまって、貸していた装備はそのままあげるよって言ってくれたんです。そのことが思い出に残っていて、今回チョイスさせてもらいました。


――その他の羽根とかオーラとかの装備は……?


★花江氏
 それは「今はこんなカッコイイ装備があるんだ!」って思って(笑)。あと、「ガスマスク[0]」に関しては僕自身がガスマスク好きなので、今回も持たせておきたいと思って所持アイテムの中に入れさせていただいています。


――そういえば、そもそも姿がプリーストですよね。プリーストを選択された理由もあったりするのでしょうか。


★花江氏
 いろいろ職業を育てた中でも最終的に行き着いたのがプリーストだったんです。僕の記憶の中で一番鮮明に残っているキャラグラフィックが男プリーストだったので今回選ばせてもらいました。髪型なども、僕が育成していたキャラの定番の髪型にしています。いわゆる“逆毛”で、当時いろいろイジられた思い出があります。最初に選んだときはそんなにいろいろネタにされている髪型だとは知らなくて。まぁでもそれも面白かったのでずっとこの髪型でキャラを作っていました。


 僕、見た目的にはハイプリーストよりもプリーストのほうが好きなんですよね。『RO』って衣装自体はある程度職業固定じゃないですか。プレイヤーがカスタマイズできるのは頭装備くらいですよね。今のゲームは全身別のアバターに変えられちゃったりして、それはそれでいいんですけど、逆に“職業”っていうイメージと結びつきにくいじゃないですか。プレイしていた当時は頭しか変えられないのかーと思っていたんですけど、今になってみると逆にそれがいいなと思えるようになっていますね。


――頭装備で個性を出そうといろいろなコーディネイトをしている方も多いですが、花江さんも当時はそんな風に楽しまれていたのでしょうか。


★花江氏
 見た目のいい装備は(流通価格が)高くて……。バフォ帽(「マジェスティックゴート[0]」)欲しかったけど買えなかった……。「天使のヘアバンド[0]」とかも高かったなぁ。今は衣装装備もあるとのことで、昔以上にコーディネイトもいろいろ楽しそうですね。


――今回、収録されたボイスについてお聞かせください。


★花江氏
 キャラに猫好きという性格設定がありまして、いろいろと猫に関するセリフを収録しています。猫に関する装備をして話しかけるとボイスが変化するという仕掛けをしていただいているんですよ。猫に対しては親バカ的なセリフが多いかな、と……。元となったセリフを考えてくれた運営チームの方も、僕のSNSを隅々までチェックしていただいていたみたいで、それにちなんだセリフがあったりと、嬉しいやら恥ずかしいやら(一同笑)。


 あと、これは言っていいのかな。「しょうがないにゃあ」ってセリフも収録しています。台本を読んだときに「あ、これ言っていいんだ!?」って思いましたが、どんな状況で聞けるかはお楽しみに(笑)。


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▲ドラムのキャラクターや、猫に関連する装備をつけて話しかけるとセリフが変わる凝った仕掛けも!?

――そもそもご自身の名前が入ったNPCがゲームに実装されるというのも珍しいですよね。中学生のプレイ当時には思ってもみなかったことだと思いますが。


★花江氏
 最初は「超人気声優花江」っていう名前にしてもらおうとしたんですけど(笑)。でもそうですね、中学生の頃なんて、声優という職業自体も知らなかったですからね。「聖なる花江」なんてキャラ、実装されちゃっていいのかなという気持ちもある一方で、嬉しいという思いが強いですね。しかも『RO』にボイスが入るのはこれが初めてという話じゃないですか。それもとても嬉しいです。


■現在にも連なっているさまざまな『RO』での思い出


――『RO』を遊んでいた当時のエピソードをお聞かせください。


★花江氏
 アコライト系が多かったのでソロでの育成はほとんどアマツダンジョンでしたね。「ニューマ」置いて「銃奇兵」と戦っていました。育てた職業の中ではモンクのキャラが一番多くて、当時いろんな型を試しましたね。指弾型モンクではコンロンダンジョンの「人面桃樹」を狩ったりしていました。


――パーティープレイなどはされていましたか?


★花江氏
 友達と遊ぶというよりは、募集されていた臨時パーティーに参加して狩りにいくことのほうが多かったですね。そこでプリーストの募集が多かったことがプリーストを作った理由のひとつだったんですよ。当時の臨時の行き先は監獄(「グラストヘイム 地下監獄00~01」)や古城(「グラストヘイム古城2F」)が多かったかな。


――ギルドのたまり場などはあったのでしょうか。


★花江氏
 ありました。プロンテラ南(「プロンテラフィールド 08」)に出てすぐ東にずっと行くと崖みたいな場所があるんですけど、そこに集まっていましたね。


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▲プロンテラ南の隠れたスポット。この付近が当時の花江さんたちのギルドのたまり場だったそうです。


――あー、ありますね。たまり場としては結構珍しい場所ですよね。


★花江氏
 そうですね。当時はそこでギルドメンバーと集まったりして、ときには狩りに行ったりもしていましたね。


 当時『RO』で知り合った友人とはずっと付き合いがあって、それこそ高校生のときは一緒にブログ作ったりして遊んでいましたし、今では僕の出演したアニメなども見ていただいたりしてくださって。『RO』を遊んでいたときはその方に“壁”をしてもらってレベル上げを手伝ってもらったりしていましたね。


――花江さんをきっかけにして『RO』に興味を持ったという方もいると思うのですが、そういう方に対して一言いただければと思います。


★花江氏
 「新人広報員聖なる花江」というキャラクターは、髪型などは実際の僕とは違いますが、僕の思い入れのある装備に、メガネなどもかけてさせてもらい、そのうえで天使的な羽根と邪悪っぽいオーラをまとうという“聖なる”なんだけれども闇落ちした感もある、ある意味、僕の理想が詰まったキャラになっているのではないかと思っています。プレイヤーである冒険者のみなさんに対して、いろいろなセリフを収録しましたので、ぜひ何度も話しかけてほしいですね。


 『RO』は長く続いているMMORPGなので、すでに遊ばれているプレイヤーの方も新人さんに対して優しい方が多いと思います。本格的なMMORPGというのは、見ず知らずの人とリアルタイムで交流を楽しみながらゲームができます。それって本当にいいものだと思うんです。


――これから1年の間、「新人広報員聖なる花江」の活躍を楽しみにしています。本日はありがとうございました。

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※掲載したゲーム画像には開発中のものも含まれています。実装時に変更される可能性もありますのでご了承ください。