お待たせいたしました。当ブログでは本年も『ラグナロクオンライン』運営チームの年頭インタビューをお届けしていきます。ご対応いただいたのは、もはやおなじみ、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社『RO』運営チームの中村聡伸氏と山本兼寛氏のおふたりです。

 2023年の振り返りから、誰もが気になる2024年の予定などについてたっぷり語っていただきました。毎度のことですが、本文量が(かなり)多めになっていますので、お時間のあるときにお読みいただければと思います。

 なお、今回公開している画像やインタビュー中の内容については、あくまでも予定であり、実装時に変更される可能性もある点をご了承いただければと思います。

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▲ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社、『RO』運営チームの中村聡伸氏(左)と山本兼寛氏(右)。中央は今回のインタビューを見守ってくれたスピリットハンドラーさんです。


■拡張4次職、BaseLv250への導線を整え、エンドコンテンツ「星座の塔」へ至った2023年

――本年もよろしくお願いいたします。では毎年の恒例ですが、まずは2023年を振り返ってみた印象をお聞かせください。

★中村聡伸氏(以下、中村氏):
 2023年は、ギリギリにはなってしまったものの、通常ワールドにおける実装物に関しての公約自体はなんとか守れたかなというところです。大きなところでは夏に「幻想叢書」シリーズ、その後、9月5日(火)にエピソードアップデートとして「EPISODE:ISGARD~説話の地~」を順次実装、11月28日(火)には待望の拡張4次職を実装することができました。

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――「幻想叢書」の実装が思ったより早かった印象でした。

★中村氏:
 位置づけ的に、BaseLv180からのレベル上げ&アイテム収集というコンテンツにしましたので、早めに実装してレベル上げに使っていただきたかったんですよ。「幻想叢書」シリーズでは、プレイ率が高いのは“ドブリス”こと「誰でも簡単に育てられる観葉植物 ~実務の巻~」ですね。

――やっぱり(笑)。戦闘もなく、短時間で終わりますからね。

★中村氏:
 ほかのシリーズの2倍から3倍くらいの勢いでプレイされています。「幻想叢書」は%単位でBase経験値が獲得できるということで、全体的に人気があり、こちらとしても導入してよかったなと感じています。

――21周年のアニバーサリーとほぼ同時ということもありましたが、拡張4次職も大きな話題になりました。

★中村氏:
 そうですね。実装直後からかなり遊び込まれている方も多くなっています。

――とはいえ、いざ転職まで育成しようとすると、JobLv上げが大変という意見もありましたが……というか私の意見でもありますが(笑)。

★中村氏:
 はい。そういった意見も踏まえて「ミミミのミッションマスター」)では獲得経験値の緩和を行い、BaseLv200に到達したキャラでもJob経験値がもらえるようにしたりと、いろいろ遊びやすくなるような変更を入れました。話は少しそれますが、「ミミミのミッションマスター」でキャラを育成したあとで、21stアニバーサリーイベント「ゴージャス夜市」で実施していた「メモリアルレポート」に参加し、「グレイウルフシリーズ」や「雪花シリーズ」を獲得していただけると、イイ感じに装備のグレードアップが図れるという流れになっていたんです。

「ミミミのミッションマスター」
 初心者や復帰者などをメインターゲットにした期間限定イベント。各ミッションをこなすことで早期にキャラ育成が可能。また、かなり利便性の高い装備アイテムももらえるようになっているため、最前線で活動しているプレイヤーに追いつきやすくなっています。4次職や拡張4次職までのジャンプアップが可能なので、新キャラ育成など、既存プレイヤーにも人気が高くなっています(ただし同一アカウント内で2キャラまでという制限があります)。

――たしかに、プレイヤー間でも“ミミミ”上がりにちょうどいいステップアップと評判でした。その「ミミミのミッションマスター」では過剰精錬かつエンチャントされた「メロン武器シリーズ」がもらえるようにもなりましたよね。

★中村氏:
 これまでも防具は好評だったのですが、武器もそれなりのものを用意しないと、復帰者さんが戦うにはちょっと大変かなという感じでしたので。もらった装備を利用して戦い、Zenyを稼ぎ、次なる目標の装備へとグレードアップしていただければと思います。

――既存プレイヤーから見ても、十分使える防具と武器になっていますからね。当ブログでもことあるごとに復帰者さんに「ミミミのミッションマスター」をオススメしています(笑)。

★中村氏:
 話を戻しまして、拡張4次職実装と同時にBaseLv上限も250に拡張したのですが、1週間も経たずに上限まで到達した方もいらっしゃいました。とはいえ、今回は「星座の塔」)というBaseLv250向けコンテンツを実装したこともあり、そこまでキツイ経験値テーブルにはしていないというのもあります。BaseLv240からスタートした場合、比較的ゆっくり遊んでも3週間から1か月くらいでBaseLv250にいけるかなというバランスにしています。

「星座の塔」
 BaseLv250以上、つまりレベルカンスト状態で挑めるエンドコンテンツのダンジョン。「エンドレスタワー」の発展型として設定されており、その「エンドレスタワー」自体は2024年2月下旬に撤去が予定されています。

――「星座の塔」の実装は驚きました。

★中村氏:
 「星座の塔」の実装に関しては、事前にはお伝えしていませんでしたが、やはりレベルを上げたあとに遊べるコンテンツがほしいよね、ということで同時に実装することになりました。また、年末には「アルデバラン時計塔地下 未知の空間」を実装しました。こちらはBaseLv250を目指すキャラの育成の場として利用していただければと思います。

――「星座の塔」をエンドコンテンツとして、そこまでの道のりが一通り整ったところで2023年が終了した感じですね。

★中村氏:
 そのほか、2023年は、20周年Yearということもあり、キャンペーン系を多数実施しました。特にX(旧Twitter)を利用したものなどですね。ホットサンドメーカーが当たるなど、珍しいキャンペーンを多く実施し、話題となりました。とはいえ、やはりプレイヤーさんの盛り上がり的には21stアニバーサリー、そして拡張4次職実装が最大のものとなったように思います。

■Yggdrasillワールドでは段階的にBaseLv250まで解放、それに合わせてRJSも開催

――そんな2023年を踏まえて、2024年のお話をおうかがいできればと思います。

★中村氏:
 4次職と拡張4次職が出揃ったことで、ようやく全キャラが横並びの状態で活躍できる舞台が整いました。今後はみんなで遊べる高レベル向けのコンテンツを導入していきたいという考えがあります。本来はすぐにでも実装していきたいのですが、とはいえ、Yggdrasillワールドについて、拡張4次職の実装時期の影響で各種コンテンツの実装が遅れていますので、まずはそちらから順次実装を予定しています。

★山本兼寛氏(以下、山本氏):
 Yggdrasillワールドに関しては、2023年の年頭インタビューでお話ししたことの半分くらいしか実装できなかったなという思いがあります。2024年には、まずその“残りの半分”を実装していく予定です。

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――たしかに、2023年下半期はあまりYggdrasillワールドの動きがなかった印象でした。

★山本氏:
 現状、Yggdrasillワールドでは通常ワールドとはレベルキャップが異なっています。

――Yggdrasillワールドの最大はBaseLv220、JobLv40ですよね。

★山本氏:
 ですので、まずは1月下旬にBaseLv240、JobLv45までのレベルキャップ解放を行う予定です。というのも、拡張4次職は昨年末に実装された職業ですので、一気にBaseLv250まで解放してしまうと、4次職のキャラに追いつけない方もいらっしゃると思うんですね。

――なるほど。幅広い層のプレイヤーに参加を促すためにも、まずは段階的に解放していくという感じですか。

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▲4次職、拡張4次職がそろったYggdrasillワールド

★山本氏:
 Yggdrasillワールドでは攻城戦YEなどの対人コンテンツも実施されています。あまり一気に上げてしまうと、対人戦でのレベル差というのも問題になってきます。

――対人勢は「いつレベルキャップが解放されるかわからないからすぐにカンストまで上げないと!」という感じでレベリングを頑張っている方もいましたね。

★山本氏:
 さきほどは1か月くらいでBaseLv250を目指せるという話もありました。とはいえ、時代も時代ですし、レベルが高くなったぶん、レベルが上がりにくくなっている側面ももちろんあります。全員がコンスタントにプレイできるというわけでもありませんから、そこは少し考慮したほうがいいのかなという考えです。といっても、BaseLv250への解放を行わないわけではありません。5月くらいにはBaseLv250、JobLv50までのレベルキャップを解放したいと考えています。ですので、まずは1月、そして5月。それに合わせた形でRJS()を開催したいなと。

「RJS」
 正式名称はRagnarokOnline Japan Siege wars。10週にわたって行われる攻城戦YE(マッチング戦)でポイントを集計し、参加ギルドの順位を競う大会。

――おお、なるほど。

★山本氏:
 ということで、今年のRJSの初回は2月からの予定です。まずはBaseLv240、JobLv45での大会となります。続いては5~6月くらいにBaseLv250、Job50での開催予定ですね。まずはその2回の大会を実施予定です。

■人気の高い「バトルコロッセオ」は4次職&拡張4次職導入で改めてテスト開始へ

★山本氏:
 対人戦コンテンツつながりで「バトルコロッセオ」()についてなのですが、2023年に正式実装まで行いたいとお話ししたのですが、正直なところ、まったく手がつけられなかった感じでした。これは本当に予定外でして、気持ちとしては昨年中に実装したかった。ですので、まずは2024年の早いうちにテストを再スタートしたいと思っています。内容については、4次職および拡張4次職が使用可能、以前からお約束している装備のレンタル制度も維持しようと思っています。控室についても、昨年お話ししたように、街の形式のマップも用意しています。

「バトルコロッセオ」
 5人vs5人の小規模PvP。あらかじめパーティーを組んでエントリーする以外にも、個人でエントリーしてランダムマッチングで戦う形式など、気軽に参加しやすいように設計されており、対人戦の中でも非常に人気が高いコンテンツ。スキルの効果なども通常ワールドとは大きく異なり、装備もレンタル形式なのでわざわざ通常ワールドで現物を用意する必要はありません。1戦1戦が短時間で終わるほか、ランキングによる称号や獲得ポイントによる報酬など目標となる要素も多数。

――大会などが開きやすくなるように、もうちょっと人が集う場所などが用意されるとのことでしたね。

★山本氏:
 はい。ただ、早急にテストを開始するには、レンタル装備のコスト設定の時間が非常にネックになっています。ですので、まずはテスト再開を優先するために、選択できる装備を限定的に解放したいと考えています。そのうえで、「この装備が欲しい」というご要望をいただければ、検討した上で順次追加していければと。

――装備に関してですが、以前はかなり自由にエンチャントなどを付与できましたよね。今回の“限定的な装備”の場合はそういったエンチャントのカスタマイズなどはできるのでしょうか。

★山本氏:
 装備とエンチャントはセットで管理していますので、装備が実装されていればそれに付随するエンチャントも付与できる状態になっています。装備は実装されているけれどエンチャントはできません、という状態にはならないと考えていただいて大丈夫です。今のところの予定として「バトルコロッセオ」では、エンチャントは何度でもカスタマイズできる状態にするつもりです。

――なるほど。装備自体が導入されればエンチャントも可能なんですね。要望がいろいろ出てきそうな気がします。

★山本氏:
 もう少し具体的にお話しさせていただきますと、“装備レンタルチケット”のようなものが5~6種類程度用意されていまして、この装備はコストの高いこのチケットが必要、この装備はコストの安いこのチケットが必要……などといった感じに設定される予定です。装備を返却するとチケットが戻ってくるので、新たな装備をチョイスしなおすこともできます。つまりは一定の上限値が決められた状態で装備を選んでいく形式になります。

――一定枚数のレンタルチケットをやりくりして装備を揃えていくと。

★山本氏:
 装備だけでなく、カードなどもチケットで引き換える感じになりますね。また、一斉に返却する“リセット”も可能にするつもりですので、まるっと変更したい場合は一気に初期状態に戻せます。

――通常の、いわゆる“装備パズル”とは違った難しさが出てきそうですね。

★山本氏:
 なので、正直なところ、コスト設定がすごく難しいんですよね。この装備はこのエンチャントがつくから強いんだ、というような傾向ってあるじゃないですか。さきほども言ったように、装備とエンチャントはセットになっていますから、プレイヤーがどのエンチャントを選択するのか、あらゆる可能性を踏まえてコストを設定しなければなりません。ですので、テスト開始当初は少なめの装備数でスタートさせていただければと……。とはいえ、現状の『RO』には、ものすごい量の装備やカードが実装されていますから、どうしても抜けというか、すべてのプレイヤーさんのご要望に対応しきれない点も出てくるかと思います。そういった点については、テスト開始後に改めてご要望を寄せていただき、順次追加していきたいなと。

■「蜃気楼の塔YE」への参加ハードルを下げるイベントなどを実施!?

★山本氏:
 次はYggdrasillワールドのPvEコンテンツについてお話しさせていただければと思います。2023年には「ティアマト攻城戦YE」と「蜃気楼の塔YE」について、全体的なバランス調整を行い、参加難易度をExtra、Normal、Inferno、Ultimateの4つに再編成させていただきました。難易度については「ティアマト攻城戦YE」ではおおむね想定通りになりましたが、「蜃気楼の塔YE」についてはExtraの参加人数が思ったよりも少ないかなといった印象になっています。先行して実装していた「ティアマト攻城戦YE」のExtraを参考にして参加人数を想定した部分があったのですが、コンテンツの毛色が少し違うこともあり、「蜃気楼の塔YEは参加しなくてもいいかなー」という方が予想よりも多かった感じですかね。

――やっぱり実質的に人数無制限で、多少時間に遅れても参加可能な「ティアマト攻城戦YE」と違って、限られた人数で挑む「蜃気楼の塔YE」ですとハードルが高いと感じる方も多いのかなと。

★山本氏:
 コンテンツ提供側としては、途中で脱落してしまうとか、途中までしかクリアできないとか、そういったことを気にせずにチャレンジしていただけたらと思っているのですが、プレイしている側からしたら途中で力尽きるのはイヤだと懸念される方もいらっしゃるのかなと。

――装備や知識がなかったり、途中で脱落することで一緒になったメンバーに迷惑をかけたくないという面が大きいというのもあると思います。迷惑をかけて攻略の足を引っ張るくらいなら自分は参加せずに、本来クリアできるであろう強い人の枠を奪わないほうがいい……と考えてしまう方もいるのでは。

★山本氏:
 参加枠が一瞬で埋まってしまうコンテンツであればそういう流れも想定できるのですが、実際には参加枠にはまだ余裕があるので、その状態で参加人数が増えないというのが予想外だったなという感じです。

――なるほど。参加枠が余っていますよーというのがすぐにわからないという点も影響しているのでしょうか。

★山本氏:
 たしかに、各Yggdrasillワールドの「蜃気楼の塔YE」の入口まで行ってみないと参加状況は把握しづらいですし、通常ワールド側で遊んでいると、開催予定の「蜃気楼の塔YE」にどのくらいの人数が参加しようとしているのかわからないというのもありますからね。そういったような状況ですので、まずは参加のハードル自体を少し下げる感じのイベントを実施してみようかなと考えているんです。以前実施したように、戦闘不能になっても塔から追い出されないとか、モンスターの湧きパターンを学んでもらう機会を設けたりとか。

――モンスターの湧きのパターンですか。

★山本氏:
 「蜃気楼の塔」というコンテンツは、モンスターの湧きパターンを把握して「このタイミングでここに立っていちゃダメなんだな」というようなことを学んでいただけると、よりスムーズにクリアできるようになるんですよ。それと、Extraであれば、そもそも参加人数が少なめなので、“Extra強化週間”みたいなイベントもアリかなと。通常ワールドにおける季節イベントの間を縫ってそういった軽めなイベントも実施していけたらなと考えています。「蜃気楼の塔YE」自体、そんなに怖いコンテンツではないので、どちらかというと気軽にチャレンジしていただけたら嬉しいですね。

■ぶっちゃけ話も飛び出した「モンスターハウスYE」

★山本氏:
 そしてPvEコンテンツといえば「モンスターハウスYE」()ですね。こちらも2023年中に実装を目指していましたが、実現できませんでした。作業は続行していまして、目指している難易度は「ティアマト攻城戦YE」と「蜃気楼の塔YE」の間くらいというコンテンツになっています。ご存知のように「モンスターハウス」自体は古いコンテンツで、あまり通常ワールドに置いておきたくないというか……。

「モンスターハウスYE」
 通常ワールドに設置されている「モンスターハウス」はYggdrasillワールドに移設される予定になっています。「モンスターハウスYE」実装後、通常ワールド側の「モンスターハウス」は撤去予定。

――それは以前お話しいただいたように、サーバー側への負荷が高いという点ですか?

★山本氏:
 それもあります。また一方で、その負荷が高いものをそのままの形式でYggdrasillワールドに移築するわけにもいかないんですね。ですので、ある程度ルールは変更していこうと考えています。また当時は継続してアップデートしていこうと計画されていた面もありましたが……。

――ストーリーなども少しうかがえる側面がありましたよね。

★山本氏:
 そうですね……ストーリーも、できれば作りたいなとは思ったんですが……。当時の資料を掘り起こした結果、これは改めて実装するのはムリだなと。

――ええっ、そんなぶっちゃけちゃっていいんですか(笑)。

★山本氏:
 こういうことは正直に言っておかないとダメかなと(苦笑)。通常ワールドの「モンスターハウス」を実装したチームの作業は、当時、私も手伝っていて、モンスターの配置などを担当していたんですよ。ですので、モンスターとのバトル部分に関しては、それなりにわかっているんですね。ただ、大枠というか、ベースとなるストーリーを構築していたメンバーの作った資料などが欠損してしまっていまして、いろいろと掘り起こしてみたのですが、これは引き継ぐのはムリだなと。

――ストーリーとしては、実装当時、「モンスターサイドストーリーズ」および「アカデミーシークレットストーリー」をベースとした一連のバックボーンがあって……みたいな雰囲気でしたよね。

★山本氏:
 そうですね。そんな匂わせがありました。設定資料についても簡単な概要は発見できたのですが、そこから掘り下げていくのは難しいなと。自分がストーリー作りに関わった企画であれば対処のしようはあるのですが、他のスタッフが作ったキャラクターのセリフを書いたりするとなると、どうしても詳細な資料がないと食い違いなどが生じてしまいます。強引に続きを書いたとしても違和感が出てしまうため、このまま続けるべきではないなと思うに至ったんです。

――なるほど、そういう理由が……。

★山本氏:
 ですので、ストーリー面についてはムリでしたと先に謝らせてください。

――まぁでも、「モンスターハウスYE」については、純粋なPvEアトラクションとして新生するという感じですよね?

★山本氏:
 はい。「モンスターハウス」がテーマのダンジョンというか、コンテンツとなって登場します。中身的には、そもそも「モンスターハウス」というのは1マップ内に大量のモンスターがいて、すべてを倒したら次のマップに移動できるという基本路線は変わりません。今回はマップの敵を殲滅したあとに補給などができるようにして、万全な状態で次のマップ、次のフェイズに行くという感じになります。そんな流れで最終フェイズまで倒し切ることができればクリアとなるわけです。ただ、このままですと「ティアマト攻城戦YE」と変わらないので、少し変わったルールを用意しています。キャラクターがモンスターに戦闘不能にさせられた際、その場で復帰は可能なのですが、復帰するための手段について、回数制限を設けたいと思っているんです。

――「蜃気楼の塔YE」のような感じでしょうか?

★山本氏:
 いえ、「蜃気楼の塔YE」とは違って、戦闘不能からの復帰は何度でも可能です。が、復活させる側の回数が限られているという感じですね。また、スタート地点に戻ってからの復帰も何度でも行えます。ただし、スタート地点からの再入場を行うと、最終的な報酬について、満額がもらえないようになる予定です。

――できるだけ内部で誰かに起こしてもらったほうが報酬が減らなくてすむ。が、生き残っているプレイヤーそれぞれが他人を復活できる回数には制限がある、と。

★山本氏:
 具体的に言うと、各マップごとに他のキャラを復活できるアイテムの個数が決められていて、マップクリア後の補給時に再び最大数までもらえます。もともと「モンスターハウス」では、戦闘エリアで戦い続けている人は報酬が高く、外にいる間にマップがクリアされてしまうと報酬が少し減ってしまうという仕様があります。「モンスターハウスYE」でもそれを踏襲した形になっています。

――戦闘不能になったプレイヤーはすぐにスタート地点に戻らずに、起こしてくれそうな人を待ってみて、いないようなら、報酬は減るけれどスタート地点に戻って態勢を整えてからまた戦線に復帰する、という感じですか。

★山本氏:
 そうなります。

――となると、「リザレクション」など、戦闘不能から復帰させるスキルなどは使用制限されるのですか?

★山本氏:
 まだ最終決定ではありませんが、制限をする可能性があります。いわゆる“ゾンビアタック”をしてほしいわけではありませんので。

★中村氏:
 もともとの「モンスターハウス」でも、再入場のための制限時間が設定されているのは、人海戦術やゾンビアタックを防ぐためのものですからね。たとえば「エピクレシス」や「生死の境で」などで多くのプレイヤーキャラを復活できてしまうと、再入場時の制限時間の意味がなくなってしまいます。

――あまり多くのプレイヤーキャラが倒れてしまうと、戦線を維持できなくなったりしますよね。そういう場合は再び態勢が整うまで、生きているメンバーで持ちこたえるということも必要になったり……。

★山本氏:
 たとえば、いわゆる壁役、敵を抱えているキャラクターというのは戦闘不能になりやすいじゃないですか。「ティアマト攻城戦YE」だと再復帰してくればいいのですが、「蜃気楼の塔YE」タイプのコンテンツだと、前に出てモンスターを抱えるメリットってそんなにないんですね。むしろデメリットのほうが強いというか。それはずっと(プレイヤー間でも)言われてきた問題ではあると思うんです。「モンスターハウスYE」では、前で敵を抱えているキャラが戦闘不能になったとしても、周囲のプレイヤーがすぐに起こしてあげれば、直後の態勢立て直しも可能だと思います。逆に、そういったキャラを率先して復活させないと攻略できないコンテンツです。

――なるほど。「蜃気楼の塔YE」よりも戦線を維持しやすいという意味で、難易度的には少し簡単。でも「ティアマト攻城戦YE」のようにデメリットなしで復帰しまくれないのでそちらよりも難度は少し高めと。

★山本氏:
 はい。難易度としてふたつのコンテンツの間になるというのはそういった意味もありますね。回復剤もマップごとに補給できるようになっていますので、おそらくマップ内で戦うぶんには問題ないと思いますよ。……といった内容の「モンスターハウスYE」について、6月ぐらいを目標に実装したいと考えています。

★中村氏:
 「モンスターハウス」自体は2014年に実装していますので、2024年の「モンスターハウスYE」は10年ぶりのリニューアルということになります。

――10年ぶりですか!

★山本氏:
 それと、6月の実装にあたって、最初は少し難度高めのバランス調整で導入させていただこうと考えています。

――“最初は”?

★山本氏:
 はい。「ティアマト攻城戦YE」も「蜃気楼の塔YE」も最初に実装した際に「やっぱりちょっと難度高すぎでした」という感じで緩和を行っています。それは、理論上クリアは可能なはずではある、というギリギリのラインを狙っていたという経緯がありました。難度というのは上げることは難しいのですが、下げることは比較的簡単にできるんですよ。なので、少し高めの難度で実装することが多いんです。

――なるほどたしかに。

★山本氏:
 ただし、それはそれで弊害もあって、スタートダッシュで乗り込んでいただける方に負担をかけてしまうことになるんですね。ですから、「モンスターハウスYE」については、初期の高難度状態のコンテンツに挑戦していただけた方には、実装記念イベントという形で報酬をグレードアップしようかなと思っています。極端な話、スタートダッシュ期間は報酬が倍になっていますが、バランスはギリギリを攻めた感じの高難度、イベント終了と同時にバランス調整を行い、緩和するところは緩和していく感じで、そのあとは報酬ももともと設定していた量に戻るという感じでしょうか。

――なるほど。先陣を切って挑戦する方には報酬に色をつけた状態になっているけれど、難しいかもしれない、と(笑)。

★山本氏:
 そういうことになります。「報酬はいいけどこんなに難しくしやがって!」ととらえられてしまうとちょっとアレなんですが。別に難しくしたくてしているわけでは……いや、難しくしたくてしているんですが……あれ?(一同笑)

――なにもイジワルで難しくしているわけではない、ですね(笑)。歯応えのある、ちょうどいい難易度にするための調整、と。

★山本氏:
 そう、それです。最初はそんな感じで、ちょっと難しめでいかせていただければと思っています。

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■『RO』の集大成とも言えるビッグコンテンツ「不夜城」の実装はまだ少し先に……?

★山本氏:
 そして昨年お話ししたコンテンツとして「不夜城」()がありました。

「不夜城」
 Yggdrasillワールドに実装予定になっている、ギルド単位で挑む新コンテンツ。不死種族の支配するダンジョン「不夜城」に挑む。参加するためには「攻城戦YE」(マッチング戦、小規模戦)で勝利する、「小為替」(Zeny)で参加権利を競り落とす、NPCに話しかけて「運」で参加券を得るなどの方法があり、「力」「金」「運」というコンセプトワードに基づいて構築される予定です。

★山本氏:
 こちらに関しては……当然と言いますか、「モンスターハウスYE」が実装できていない状況でそれほど進められているわけではない感じです。とはいえ、一応、制作のベースとなる作業はしっかりと進んでいます。昨年の段階では、入場のためのルールであるとか、「力」「金」「運」というコンセプトワードなどを発表させていただきました。コンセプトワードの要素については、ダンジョン内でもそういった要素を入れていこうと考えていて、そのための仕込みを今のうちに行っておこうという段階です。わかりやすいところで言うと、「不夜城」はYggdrasillワールドで開催されるコンテンツですので、同じYggdrasillワールドで開催されている他のコンテンツを遊んでおくといいかも、とか。

――と言いますと?

★山本氏:
 例をあげると「ティアマト攻城戦YE」や「蜃気楼の塔YE」で称号などがもらえたりしますよね? そういう称号を持っているといいコトがあるかも、みたいな。

――あー、なるほど!

★山本氏:
 また、たとえば通常ワールドで○○を全種類コンプリートしてくるといいコトがあるよ、とか……。そういった感じで、「不夜城」実装時には通常ワールドのほうにもNPCを配置していって、彼らを探してもらいつつ、その結果をYggdrasillワールドに持ち込んで「不夜城」の攻略に利用していく……というイメージですね。『RO』というゲームすべてを楽しんでいる方、みたいな、真のエンドコンテンツにしていきたいなと。ですので、現在は「こういう要素が使えそうだね」という仕込みの最中なんです。

――おお、何が条件になるのか、気になりますね。

★山本氏:
 とはいえ、達成しなくても参加はできますし、クリアもできます。ただし、完全攻略にはいろいろな要素が必要になってくると。

――クリアはできたけど、特定のエリアには到達できずに残ってしまって、どうすればいいのかと考えてみれば、実は通常ワールドにヒントが隠されていたり、と……?

★山本氏:
 そんな感じですね。また、「不夜城」内部でクイズが出題されたりして、間違えてしまうとそこで数分間待機しなければならない、なんてこともあるかもしれません。キャラの能力だけでなく、プレイヤーさんの知識的なものにも挑むというか。もちろん、ギミック的なものとしてはZenyを使って集めてきた素材を要求されたりだとか。そういったいろいろなものが必要になる場面を用意していこうと考えています。……たとえば、収集家の方がいたりするじゃないですか。

――「べとべとする液体」を3万個集めていますみたいな?

★山本氏:
 そうですそうです。あとはいろいろなものを捨てられずに倉庫がパンパンになってしまっている方とか。「不夜城」においては、そういう方はある意味で有利なのかもしれません。

――収集品、何かに使うかもと思うとなかなか売れないんですよねー。

★山本氏:
 「そんなものをここで使うんだ!?」というギミックがあるかもしれません。現状では企画側としてもそういった素材を選定しているというか、集めているところです。

――ますます収集品が売れなくなるじゃないですか(笑)!

★山本氏:
 まぁでも、そこまで大変なものにするつもりはありません。必要なものがわかってからでも集められるアイテムにしようとは思っていますので。そういったギミックを駆使して進めていくのが「不夜城」というコンテンツになります。

――キャラの強さはもちろんですが、プレイヤースキルや収集品集めだったり、プレイヤーの知識まで要求される内容で、ある意味、『RO』の集大成みたいなコンテンツになると。

★山本氏:
 そうですね。でも「運」がよければそんなものはなくても突破できてしまいます。

――なるほど(笑)。

★山本氏:
 ということで、「不夜城」については、「モンスターハウスYE」の実装が終わってから導入していければと考えています。時期としては……年内に改めて詳細を発表して、来年に実装という感じでしょうか。

――お話を聞いた限りではかなりのビッグコンテンツになりそうですからね。

★中村氏:
 本当は2024年のアニバーサリーに合わせられればベストなんですけどね。

★山本氏:
 それはそうなんですけれども。去年は去年で、「大丈夫です」と言いつつ全然実現できなかったので、今回また「大丈夫です」と言いきる勇気がありません(笑)。

――2023年は拡張4次職の実装の遅れが影響したんだろうなというのは明らかでしたから……。

★中村氏:
 各職業が横並びでない状態で新たなコンテンツを実装していくのは難しいですからね……。でも今年は昨年から順延していたものは全部入れていく勢いでやっていきたいなと。

――2024年はコンテンツを充実させていく年という感じですね。

★山本氏:
 そうですね。とりあえず、「不夜城」については運が良ければ年内に実装できるかもくらいの感じでいてもらえたらと。「まったく手をつけていないんじゃないの」と疑われるのは悲しかったので、一応進んでいますよという進捗報告をさせていただきました。Yggdrasillワールドの施策は以上のような感じです。

――Yggdrasillワールドについては上半期でいろいろ動きがある感じですね。

★山本氏:
 大きなトラブルなどがなければ2024年前半でいろいろ実装できる予定になっています。とはいえ、韓国の開発側でスキルの大幅な調整が行われたり、また、インターフェイス周りの大きな改修が入ったりすると、日本での実装の際にYggdrasillワールドのコンテンツ実装チームが助っ人として駆り出されることも多いんですよ。というのも、大掛かりなコンテンツを作っているメンバーが多いので、システム面に強い人材が揃っているんですね。そういった状況が発生すると、どうしてもYggdrasillワールドのコンテンツ制作が遅れてしまう感じではあるんです。

――そんな事情が!?

★山本氏:
 2023年に関しても、「蜃気楼の塔YE」をもう少し早くリニューアルしたかったのですが、実はBreidablikワールドにおけるメモリアルダンジョン周りの強化などを行っていたりしたんですよ。昔に比べるとBreidablikワールドのメモリアルダンジョンの作成などが早くなり、待機時間が減少していると思うのですが、裏ではそんな調整も行っていたんです。Yggdrasillワールドの新コンテンツももちろん重要ですが、今遊んでいるプレイヤーさんのためにやらなければならないことというのも大事ですからね。

――BreidablikワールドのメモリアルダンジョンはYggdrasillワールドの制作チームの陰の努力で支えられていたんですね。

★山本氏:
 ですので、現状の構想としては、今年前半で遅れていたYggdrasillワールドの各コンテンツを実装し、後半では「不夜城」の制作に本腰を入れて形にしていく。理想としてはさきほども言ったように2024年のアニバーサリー時に実装という流れですよね。

――とりあえず理想的な流れとして。

★山本氏:
 とはいえ、今遊んでいるプレイヤーさんたちが要望する改善点など、そういったことが表面化してきた場合には、当然そちらを優先したほうがいいと思いますので。まだ導入されていないコンテンツよりは導入されているシステムを遊びやすくしていくほうが優先かなと。そこは申し訳ないのですが、「不夜城」などの実装が遅れるようであれば「ああ、なんか裏で頑張っているのかもな」と思っていただければと……。

――なるほど、わかりました。

■エピソードアップデートは秋予定! ついに核心に迫る重要キャラも登場!?

★中村氏:
 一方で、通常ワールドのアップデートももちろん行っていきます。一番大きいのはエピソードアップデートだと思います。韓国のほうだとエピソード20という位置づけの内容で、サブタイトルはまだ仮の段階ですが「死なない者」です。ストーリーとしては「EPISODE:ISGARD ~説話の地~」の直接的な続編になります。ネタバレになりますので簡単にまとめますと、イスガルド大陸では、ヨルムンガンドの復活を目論む蛇人間・ルガンたちの指導者である「ラスガンド」と、プレイヤーたちが追ってきた「バゴット」が手を組み、とある騒動の最中にどこかへ姿を消したところで終わっていました。

――気になるところで次回へ続くという感じでしたね。

★中村氏:
 新エピソードでは、彼らを捜索するところから物語が始まります。大陸中を探し回りますが、行方がわからない。唯一“禁忌の地”の「氷の峡谷」だけまだ捜索できていないということで、そこに行って調べてみるしかない……という内容になっています。「EPISODE:ISGARD」の時点では「ラスガンド」がどんな人物なのかわかりませんでした。実は次のエピソードのイメージビジュアルがこんな感じで、この方が「ラスガンド」になります。

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――おー。イケメンですが、何やら妙なことになっていますね。これは例の「バゴット」の研究の影響なんでしょうか。

★中村氏:
 詳しいことはお楽しみに……という感じで。それともうひとつイメージビジュアルがあるんです。

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――またもやこのパターンですか(笑)!

★中村氏:
 このキャラ、立ち絵もあってですね……。

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――このキャラもアーウィンみたいにたくさんいるんですか?

★中村氏:
 あ、いえ、このキャラは1体だけなんです。いろいろなポーズがあるだけで。コイツの正体は推して知るべしと言いますか、このイスガルド大陸にはそもそも何が封印されているんだっけ? というところに関わってくるというか。

――えっ、重要なキャラ(?)じゃないですか。

★中村氏:
 こちらのイメージビジュアルを見ていただくとさらなるヒントになるかなーと。

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★中村氏:
 コイツの正体なども楽しみにお待ちいただければと思います。

――いよいよ核心に近づきつつ……みたいな雰囲気がしますね。

★中村氏:
 そうですね。それと、メインストーリーのクエスト開始条件については現在調整中となっています。「EPISODE:ISGARD」の時点でBaseLv220以上ということで、昨年は拡張4次職が実装されるまでお待たせしてしまった方もいらっしゃると思います。今回実装のエピソードについては、BaseLv220よりは上になると考えていますので、引き続きキャラクターの育成を行っていただければと思います。また、実装時期につきましては少し先で、秋ぐらいの予定となります。エピソードアップデート自体は年に1回くらいのスピードでやっていきたいなと思っていますので、引き続き楽しみにお待ちいただければと。

――秋ですか。それまではキャラ育成をしつつ待ちたいと思います。

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▲謎のキャラ。赤ちゃんのようだが……?

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▲謎のアーウィン。こちらも小さいキャラ。

■BaseLv260への上限解放や下位職業のコスチュームへのチェンジも可能に!

★中村氏:
 そのほか、システム系やインターフェイス系のアップデートなども順次進めていく予定です。細かいところでは、2023年末に導入したDirectX9への対応など、そういった感じのものですね。そして、ゲームに直結するアップデートとしましては、おそらくエピソードアップデートの前になると思いますが、BaseLvの上限解放を行い、260まで上げられるようにする予定です。

――BaseLv260ですか!

★中村氏:
 はい、解放していこうかなと。それと、これは時期は未定ですが、エクストラカラーの増加や、いわゆる下位職業のコスチュームに変更できるシステムを導入していく予定です。

――結構昔から要望が出ていたコスチュームチェンジ、韓国でテストが開始されたときに驚いた記憶があります。ついに日本でも実装されるんですね!

★中村氏:
 詳細が気になる方も多いと思いますが、具体的なことは改めて発表をお待ちいただければと思います。まずはGravity社さんから開発中の画像をいただいていますので、お見せしますね。こちらは一部職業のコスチュームのカラーバリエーションになります。あくまで開発中の段階のもので、変更される可能性もありますのでご注意ください。

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▲サモナー女性のコスチュームカラー。

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▲サモナー男性のコスチュームカラー。

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▲ハイプリースト女性のコスチュームカラー。

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▲ハイプリースト男性のコスチュームカラー。

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▲ロイヤルガード女性のコスチュームカラー。

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▲ロイヤルガード男性のコスチュームカラー。

■「深淵の回廊」、そして懐かしの「ラグ・コレ」が装いも新しく開催される!?

★中村氏:
 あとはイベントですね。拡張4次職の実装でお預けになっていた例のイベントです。

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――例のヤツ! とうとう来るんですね?

★中村氏:
 ということでお待たせしています、「深淵の回廊」です。こちらのイメージビジュアル、ゲーム内の20周年のアニバーサリーイベント会場でしか見られなかったイラストです。ストーリ―的にはこのビジュアルのとおり、グローザさんは若返り、ジラントさんは若返りすぎ(笑)、全盛期の力を得た彼らと戦うことに……なるんじゃないかな……と。今までに実装されている「深淵の回廊」の各コンテンツはもちろん遊べますが、こちらは4次職、拡張4次職用のコンテンツ。新しい要素としての導入になります。とはいえ、先に昨年の「ゲフェン・メロンフェスタ」で一部お披露目してしまっているので……。メタいほうが先に出てしまって、なんとも言えない感じになってしまいましたが(苦笑)。

――メタいセリフ大盛りでしたからね。ところで、「深淵の回廊」の開催時期はいつごろになりそうでしょうか。

★中村氏:
 それが、実はまだ調整が終わっていなくて、終わり次第という感じです。「深淵の回廊」は弊社の栗山が担当しているのですが、彼は2023年には拡張4次職全体の監修も行っていた関係上、こちらにほとんど手がつけられなかったんですよ。

――お名前が出ると一気にコンテンツへの信頼度が増す栗山さん(笑)。プレイヤー間でも、拡張4次職が遅れたので「深淵の回廊」が実施できないのではないかとウワサされてきましたが、それはある意味正しかった!?

★中村氏:
 実はそうなんです。拡張4次職については、大きめの不具合は出ていませんでしたので、現在は「深淵の回廊」に取り組んでいる感じです。

――ではイベント開催は、栗山さんによる調整が終わり次第という感じですか。

★中村氏:
 はい。お待ちいただければと思います。イベントとしてはもうひとつお話しできるものがありまして、2020年までに行われた「ラグ・コレ」()を装いも新たに開催していこうかなと。

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「ラグ・コレ」
 装備した衣装装備から算出された「おしゃれパワー」をもとに、NPCたちとコマンド形式でバトルするイベント。「ラグ・コレ2020」当時の様子はこちらから。

★中村氏:
 衣装装備をフィーチャーしたイベントなんですが、実は2023年までに実装した衣装装備の総数が2200種類を越えまして

――そんなにあるんですね!

★中村氏:
 「コスたま」での実装はもちろん、イベントで配布したものや「コスチュームミッション」で交換できるものなど、すべてひっくるめての数ですが、そんな感じになっています。昨年はアイテムデザインコンテストも実施させていただきまして、この先もどんどん衣装装備は増えていく予定です。こうなってくると、以前のイベント時のような“衣装被り”みたいなことはそうそう起きなくなっているかなと。もちろん、人気のコーディネイトというのはありますが、組み合わせのパターンだけでも天文学的な数字になりますからね。そういった衣装装備の組み合わせで戦闘力みたいなものが算出され、コマンドバトルで戦います。特徴としては、過去のイベントなどに登場したキャラが……「バトルをしたそうにこちらを見ている」的な(笑)。

――なるほど!?

★中村氏:
 そういったキャラが『RO』内のあちこちに登場します。

――えっ、イベント会場だけじゃなくて、いろんなところにいるんですか?

★中村氏:
 100人以上いますので探してみてください。

――そんなに登場するんですかっ!?

★中村氏:
 出会った場所でコーデバトルする。そんな感じのイベントです。

――もしかして結構辺境にいたりするNPCも……?

★中村氏:
 もしかしたら建物の奥のほうにいたりとか。

――あの、ハロウィンイベントのランタン・ハント()を思い出しちゃうんですが……(苦笑)。

「ランタン・ハント」
 2022年、2023年のハロウィンイベントで実施されたアトラクション。世界中に配置された「ジャックランタン」を探し出すという内容で、実に650個ものランタンが配置。ふだんは通らないような場所やクエストマップなどにも配置されるなど、プレイヤー有志の作った全配置図があったとしてもコンプリートするには膨大な時間を要するという、ある意味で伝説になっているコンテンツ。

★中村氏:
 ああ、ランタン・ハントほどではありません。探してからコーデバトルもしなければなりませんからね。開催時期については……毎年恒例になっている季節イベントは今年も実施していく予定ですので……春ごろの精錬祭ですとか、夏ごろのブートキャンプ、秋のハロウィンなど、そういった季節イベントの合間のタイミングで、こういったイベントも行っていきたいなと考えています。イベント自体には懐かしさも感じてもらいつつ、新たなおしゃれバトルも楽しんでいただければと。

――季節イベントも予定通りというと、なかなか隙間がない感じですよね。ここのところ、季節イベントが重なったりもしましたし。

★中村氏:
 ハロウィンあたりは重なりがちではありましたね。まぁどこかタイミングを見つけて実施していきたいなと。そういったところも楽しんでもらいつつ、2024年の『RO』生活を送っていただければなと思っています。

■懐かしくも新しい、そんな『RO』を目指していく

★山本氏:
 最近はYouTubeのライブ配信などを行ってくださるプレイヤーさんも増えてきていて、その中にはVTuberさんなどもお見かけするようになってきました。パッケージのおまけにVTuberモデルをつけている影響もあるのかもしれません。そういった方々が10年ぶり、20年ぶりに『RO』をやってみました、なんて配信をされると、リスナーさんも「『RO』ってまだやってたんだ?」と改めて認知を得るきっかけになったりするんですよね。

★中村氏:
 動画配信や、関連したSNSなどをきっかけに復帰していただいた方も増えてきていますね。そういった復帰者さんでも継続してお楽しみいただけるように、今後も楽しいコンテンツを実装していきたいですね。

――では最後に改めて、プレイヤーさんに向けて2024年の意気込みなどをお願いします。

★山本氏:
 ここ2年ほどは4次職と拡張4次職の実装を最優先にしていたこともあり、Yggdrasillワールドはどうしても後手に回る感じになっていました。しかし、今年は3度目の正直と言いますか、いよいよ本格的に注力できると考えています。Yggdrasillワールドでは、通常のワールドでは得られないような体験ができるコンテンツを作っていきたいと思っていますので、ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います。

★中村氏:
 さきほどの復帰者さんの話題にも通じるところがあるのですが、今年はどこか懐かしさを感じていただける実装物を導入していく年になりそうかなと思っています。

――「モンスターハウス」も10年ぶりのリニューアルという話もありました。

★中村氏:
 そうですね。久しぶりに復帰された方が「まだこのコンテンツが遊ばれているんだ?」とか、「昔遊んでいたアレが新しくなってる!?」みたいな感覚で、また新たな『RO』を楽しんでいただけるようにしていきたいなと。以前お話ししたことがあるのですが、田舎の駅に帰ってみたら自動改札になっていた、みたいな感じで、進化を感じていただけたらなと。

――拡張4次職もまさにそんな感じですよね。「あの職業に上位職ができている!」みたいな。

★中村氏:
 はい。懐かしさの中にも新しさを感じていただける、そんなゲームにしていきたいですね。

――ありがとうございました。2024年もよろしくお願いいたします。